本を読むと、たまに「そうそう」と強く共感する文章に出会うことがある。
これは、DVDで、原作は漫画なので、話題になるまで、全く知らなかった作品だ。
デビュー作が、映画化って、すごいと思う。好奇心がうずいた。
ふざけているようで、まことに的を得ていると思った。
「俺は、まだ本気出してないだけ」というタイトルだ。
あんなにエネルギッシュな、フリーターはいないだろうけど、真っ暗な夢に出てくる、「カミ」と手描きの文字の白い服を着た内在の自分が、「このままでいいのか?」と自己否定しにかかる。
天才バカボンのお父さんも「これでいいのだ」が口癖だ。
ギャグ漫画だと思わなくて、もしも、自分が敬愛する人からそんなセリフを言われたら、どんなに救われることだろう。
後ろめたさにも二通りあって、本当の良心と、潰しにかかる(斉藤一人のいう)悪徳弁護士のような心の声もあると思われる。このカミは後に、本人を応援してくれるが、苛まれる人もいると思う。
『カミ』 さえも、うまくかわし、投げ、叩き、言い返して行く。
現実は、若いもんにバカにされ、現実はうまく行かず、折れそうになる心。
ところがくじけない。
誰よりも、自分が自分を信じていること。
身近に、鬱の人がいれば、ぜひ、これをプレゼントしてあげるといいと思う。
可能性をどこまでも信じ、自分の選んだ人生だから…。
こういう人が一人いるだけで、影響を受けて、まわりも変わり始めている。
人は、社交辞令ばっかりでは、疲れてしまう。
本音で、地を出して、ありのままの自分でいいのかもと思えるのだ。
あの「帰ってきた酔っ払い」の北山修さんの著書、「最後の授業」の中で、お笑いに関しての言えて妙なコメントがあった。
「お笑いは、心の裏をどさくさに紛れて、表出させるシステムを持っている」とあった。
なるほど、私がお笑いに惹かれるのは、これかも知れないと。