3の巻 <超能力者なんて・・・1>

ここで、ワタシの自己紹介を少し。某斜陽産業の旧態依然とした慣習を変えるため、ITを活用した新しいシステムを提供するビジネスをしている。
3日間の東京出張を終えて、また生まれた疑問を解決するために、Sekiさんを訪ねた。

ワタシ「東京で、ワタシのビジネスに役立つからといってAさんが、BさんとCさんを紹介してくれました。Aさんの話では、BさんとCさんは信頼のおける友人で、この二人に任せておけば、ワタシの会社に資金がまわるようにしてくれるとのことなのです。でも、ワタシから見ると、この二人の態度は、表面上は友好的なのですが、まるでいじめっ子が、いじめられている本人ですら気付かないくらい巧妙な方法で、いじめを行っているようにしか見えません。『Aさんって、愛すべき人ですよねー』などと、ことばでもバカにされているのに、Aさんは全く気付いていないようなのです。あの二人を、本当に信用しても良いのでしょうか?また、Aさんは、なぜバカにされていることに気付かないのでしょうか?」
Sekiさん「あの二人は、お互いに信頼関係にある。でもAくんは、信頼されているとはいえません。Aくんが二人の思いに気付かないのは、利害がからんでいるからです。利害がからむと人は盲目になるから。まあ、あの三人とも超能力者だけど、神すじが違うからなあ。」
超能力者って? カミスジって???

ワタシ「カミスジって何ですか?」
Sekiさん「まあ、分かるときが来たら、分かるでしょう。」
また、それか。分かるときが来たらわかる、そりゃそうだろう。分かるときねぇ・・・。ワタシが生きている間に来るの???

Sekiさん「ところで、浄化のコトバを覚えてる?ここで、浄化と上昇をしてみなさい。」
ワタシ「えっ?まだ覚えていません。紙を見て唱えてもよろしいですか?」
Sekiさん「目を閉じたほうが、浄化はしやすいの。さあ、覚えて。」
浄化とは、最終知識の『はじめに結語ありき』と『浄化と上昇の方法』に記されているコトバだ。

Sekiさん「はい。私が言ってあげるから、一緒に言いながら、意識と身体が共に高みに上がっていくことをイメージしてみなさい。」
ソファに深く腰を掛け、楽な姿勢になって、手を組み、目を閉じる。

Sekiさん「私は光につながり
光にみちびかれるものです
私の意識の光に反する力
私の身体の光に反する力
私の意識と身体を去りなさい
私は光に上昇します
意識に光
身体に光

私は光に上昇します
意識に光
身体に光」

目を閉じているワタシの脳裏に、Aさん、友人のDとその娘、父親、亡くなった祖父と祖母、妹など、様々なイメージが現れては消えた。
最後に、ゴボッと口から何かが出たような感覚があり、自然に目が開いた。

Sekiさん「何を見てた?東京で一体何をもらってきたんだ?」
ワタシは、まるで水中から空を見ているような、または目の前に現れた蜃気楼を通して世界を見ているような、波打った空気の向こうにいるSekiさんに何かを伝えようとした。
でも、やっぱり、まだことばにならない。前みたいに、またワーンと泣くわけにもいかないしなぁ・・・

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