Vol.800+30+31

草薙剣

景行天皇の復活に関連して、ある会員に、春日大社で、刀の鞘が、次に熱田神宮で、剣が授けられたという事象が発生しているので、今回はその報告です。
いうまでもなく、春日大社は、剣神界の鹿島神宮にルーツを持つところなので、そこから授けられた鞘に収まるべきは、鹿島か石上にあるフツという剣になるはずなのですが、それが熱田神宮の剣というところに、これから、このクニではじまる神界の物語の秘密が隠されています。
日本の、あるいは、世界の立て替え、立て直しというものは、これまで、現実の世の中の政変、または革命のようなものとして進行すると考えられてきましたが、どうやら、それは、西洋文明の歴史観から生じたもののようで、日本神界に隠されていたプログラムは、神人とでもいうべき新しいタイプの人間、新しい日本人を生むことで達成されるもののようなのです。
そのための用意が、実は日本のマンガ・アニメ文化で、これの基本にあるのは、パターン認識の日本語脳というものです。精神界の情報エネルギーは、人間の脳内において、ある種の定型的なパターンを投影し、それが、能力に合せて、言語化したり映像化するのですが、その脳の構造を作り出すいちばん簡単なものが、文字と、実写の映像ではなく、人間によって作られた映像でのパターン認識訓練なのです。
その日本語脳の用意が整いつつあり、次の段階で、何が生じるのかというと、これまで、日本の歴史の中では、何度か生じたことのある、神と神々の人間の意識への介入です。
幕末に、日本全土で、伊勢まいりが、大ムーブメントになったのには、それまでに伊勢講に参加するなどした日本人の脳に、神的エネルギーが直接、はたらきかけた結果です。
伊勢に行った人間は、講の参加者の代理人でもあるので、沢山のみやげものと同時に、たくさんのみやげ話もしなければなりませんでした。それは、伊勢の御師の布教活動のようなものではなく、大きな娯楽でした。
その語られるストーリーに、誰もが伊勢への憧れを強く持つようになり、そこから伊勢の精神的エネルギーを受容する脳内センサーが生まれることになります。これが機能して、伊勢まいりの熱狂があり、倒幕勢力は、これを利用することもありましたが、日本中で政治体制の変革への意識のエネルギーが、充満することになりました。これは、私が知る日本神界の関与のひとつですが、その明治維新の前の動きは、これからはじまる立て替え、立て直しの本番の予行演習だった可能性が、今回のことで強まりました。
この一般の日本人の意識に神界が関与するために、日本のマンガ・アニメ文化の育成があり、その文化が世界に拡大し続けている、この時代に、これから何が起きるのかというと、精神学を学んで、日本神界の負託を受けたクリエーターの作品に、精神界の波動が乗ることになります。これは、歴史上、人類が経験したことのない世界で、いままでの文化、文明の終わりであると同時に、新しい日本文明のはじまりを意味します。
もっと具体的にいうと、たとえば、その選ばれたクリエーターの描いた主人公の姫神様のキャラクター画像が、波動的に生きている場合、そのキャラクターは、その物語に参加したいと思っている読者の脳内にある種の座を得て、必要な時に、必要な情報を、その脳内の物語宇宙に提供できるようになるということです。なぜ、そんなことが可能かというと、多くの日本人が信じている、守護霊や守護神という意識体のあり方と似たものだからです。
その守護霊や守護神などよりも、はるかに上位の神格を持つ意識体と普通に交流できる日本人が、これからは簡単に生まれる可能性が高いともいえます。
いままで、霊感という言葉で語られた人間のセンサーは、シン・レイカイに対応し、この脳内に神界の受容体を持つ人間は、新しい神の容器として、その能力は、神感、シンカンと呼ばれるのかもしれません。

神紀三年(二千二十三年)五月十一日 積哲夫 記