Vol.642

ヤマトタケルのコトダマ

私がお伝えしている、日本の神話の目的は、一神教の時代を終らせるために、天武天皇と持統天皇というカップルが壬申の乱をへて、当時の大唐帝国の影響下にはない、日本列島そのものの神的な価値にもとづく国づくりの出発点を示すためのものだったということです。
この出発点の意味こそ、実は、二十一世紀に入って、はっきりしてきた日本人のルーツなのです。つまり、縄文人のDNAの再発見をした時に、なぜ、天から降りてきた一族が、神武天皇として、このクニの統治者というストーリーが必要だったのか、ということです。
白村江の戦いに敗北して、天智天皇の時代に、朝鮮半島から多くの百済系の難民が流れ込み、大唐帝国の影響力も高まっていた時代。そこに、精神界または天というものが介入して、壬申の乱が起きたと、想像してみてください。正統は天智の筋、つまり、大友皇子ですが、壬申の乱によって、天武天皇が生まれます。
そこに乱という文字が使われているというところに、このクニの歴史にはあまり嘘はないらしい、と推測することが可能です。もし、この事件が天の意だったとすると、そのままの政権、つまり、天智天皇から大友皇子の流れの先には、大唐帝国に従うクニになるということです。
なぜ、いまこんなことを書いているかというと、このクニは歴史上、二回の敗戦をしています。それが、白村江と、先の大東亜戦争です。そして、千九百四十五年の敗戦から、七十四年目のことし、日本が日本でなくなる危機が迫っているのです。
マルクス主義者の中国共産党に、このクニの内側で呼応する勢力がいて、彼らは、この日本列島の南と北で、西欧の植民地づくりの歴史で語られる先住民という言葉を使ったプロパガンダを強めています。このストーリーには、日本列島の神話を根本から破壊する悪意が含まれていることに、多くの日本人は気付いていませんが、もし、縄文人の正統な子孫であるアイヌを、先住民と認めてしまうと、歴史上、世界最古の土器を生み出し、独自の文明というべき時代を経験した日本列島に、神話的な万世一系という父系の皇室が天の意志によって置かれたという、私がお伝えしている神の物語が、人間界で否定されることになるのです。すると、どうなるのかというと、このクニは中国共産党の影響下に置かれる可能性が生じます。
壬申の乱は、それを阻止するために起きたのです。
このまま、放置すると、この日本列島に、乱、の季節が到来するかもしれません。
すでにお伝えしていることですが、日本神話は日本の皇統が、実は世界の未来のために、たぶん、縄文文明にルーツを持つ男系男子のY染色体の秘密を伝えるために置かれているのです。ここに、絶対的な意味があり、たぶん、その遺伝子を持たない藤原鎌足の子孫は、歴史的には、このクニを奪うだけのパワーを持ち続けながらも臣であり続けたのです。
精神学を学んでいる人間なら、よく知っているように、日本列島には、多数のユダヤ、イスラエルの痕跡があり、口伝として、自分はレビ族の子孫という情報を持っておられる会員の方もおられます。こうした情報の開示は、重要であり、日本列島がユーラシア大陸の精神的文化の多くを継承していることを示していますが、渡来人とされる人間には、Y染色体は受け継がれていない可能性が高いのです。精神界においては、この日本の危機を解決するために、ヤマトタケルの神格の覚醒が必要という情報があるのですが、タケルという言葉がなぜ使われているのかを知ると、いま、日本の男には何が求められているかがわかるはずです。
それを知れば、たぶんY染色体を持たない日本男子でも、この世を変える光の戦士になれるはずです。

二千十九年二月二十八日 積哲夫 記