vol.513

韓の恨

戦後設立された密教系の新興宗教の教祖とでもいうべき人物が死去されましたが、この人物と深い交流のあった真言密教僧を父に持つ姉妹に、私は、この2016年の夏に神霊士という名刺での活動を許可しました。
20世紀までの心霊現象とは次元の違う問題が、これから生じるはずなので、それに対する勉強をこれまでの人生でされてきたおふたりに、過去の宗教的行為、または霊界との交流の負の遺産の整理をしていただくという天の配剤だと、ここではお伝えしておくことにしますが、いまの時点で、この国の精神的エネルギーの場に、大量の韓半島由来の恨のエネルギーが満ち溢れていることが判明してしまいました。
韓進海運という企業の破綻で、世界の物流に大きな影響が出ていますが、どうやら、そうした人間世界の動きと連動したかたちで、この精神界の事象は生じているようです。
いままで隠されてきた領域から、そうしたエネルギーの放出がはじまったということは、明治の日本の日韓併合前後から、積み重ねられた負の遺産の整理が人知の側にも移築されるということでもあります。それは、同時に、福沢諭吉の脱亜論への心情的な回帰を加速することになるでしょうが、明治の日本の立ち位置は、現在のこの国を取り巻く状況によく似ているのです。
明治の日本をコントロールした主役は、英国でしたが、いまの日本をコントロールしているのはアメリカです。このまま、世界経済の不安定化が進行すると、半島でも大陸でも危機が生じます。明治の日本は英国を中心とした世界の支配勢力の代理人として、地域の軍事的支配に乗り出さざるをえませんでしたが、いまの日本は、アメリカの属州として、中国共産党の領土的野心の対象となっています。
明治期前半の極東アジアは、朝鮮半島をどの勢力が握るかが地政学的なテーマでした。清とロシアと英米の代理人の日本の争いだったといえますが、いまの世界では、日本列島こそが地政学的な中心なのです。
このことをいちばん知らないのが日本人なのかも知れません。
日本を属州とできなくなったアメリカは、その瞬間にパックスアメリカーナの影響力を失うことを、中国共産党もロシアの大統領もよく知っているのです。このパワーゲームに日本人自身が参加するタイミングが、近づいているのですが、いまの、この国の意識レベルでは、ガイコクの代理人による国内での争いが増加するだけで、さらに弱体化が進行するだけという結論しか見えてきません。その意識の壁をつくり出してきたエネルギーの一部に、今回、表に出た韓の恨というものも含まれるとしたらどうでしょう。同じようなエネルギーは、あらゆるところから、私たちの意識上に送り込まれていると気づくべきなのです。精神界は、人間の思いのエネルギーを汚れとして伝えてきましたが、汚れた思いに汚染された人間が増加すると、その思いは、集団的行動を引き起こし、国家すら破滅に向かわせるのだということを、そろそろ市井の人間は理解しなければなりません。明治の半島の民衆の思いとは何であったのか。文化大革命の大陸の民衆の思いとは何であったのか。
日本の一般民衆の思いのどこかに、自分のためだけではなく、他者を生かすという日本語脳由来の共通の価値観があることこそが、この世界のなかでは異質であるということを、日本人自身が発見しなければ、日本の歴史の連続性は失われたままになるのです。
1945年の敗戦以来、現在までの継続されている日本人の精神的独立を阻止するすべての活動の背景には、この国に2発の原爆を落としたアメリカ自身の、復讐への恐怖心があります。
そのエネルギーこそ、宗教というものが人類に与えた暴力による支配を正当化し続ける根拠になったことに気づくと、日本が神によって用意された日出づる国であるという壮大な物語が見えてくるのです。
日本が日本であるために、たましいを磨いた人間のはたらきが求められています。

2016年9月15日 積哲夫 記