生きる

生きるということについて語るには大変幅の広い意味を持っています。各々の人生においても、『生きる』ことのとらえ方は千差万別であり、又その各々の生き方も大変意味深く貴重なことなのです。誰の一生を考えてみてもその人なりの大きな意味があります。どの世界に生きようともどの様な生き方をしようとも自分の人生はたった一つの人生であり、ただ一人の自分なのです。だから今生きるということに大変重要な意味があるということを考え、自分の人生を大切に生きなければなりません。私自身五十年の人生においてすら(これは約十年余りくらい前に書いていますので今の年令ではありません)今過去を振り返ってみると素晴らしい宝物がいっぱい心の中に詰まっています。小さい頃から決して恵まれた環境に育ったということでもなく、両親の苦労を見て育ち又健康面においてもひ弱だった頃の寂しい気持ちや父を早くに亡くし、長女として母の苦労を少しでも助けたいという一心で、母の仕事を手伝いいろんな気苦労も体験してきました。しかし今その頃を振り返ってみると、その頃があったからこそ得たものの方が大きくて、自分の自信に繋がっていることに喜びを感じるのです。苦労をしんどいと思えば辛くなります。しかしどんな苦労にもそれを乗り越えると、必ず喜びや感動や感謝の瞬間が待っています。重い苦労を抱えた人はその重さを抱えられるからこそ与えられるのであって、自分に見合った分の苦労を持たなければ自分自身の心の成長に繋がらないのだという思いで受け止めるべきだと思うのです。苦労を自分のためのものだと思い乗り越えた後の喜びを沢山見つけて欲しいと思います。自分の過去を振り返って見た時、人生の節目というのでしょうか、心の成長がある時と言った方がいいのでしょうか。誰にも必ずつまずきがあり悩み答えを出すための試行錯誤が始まります。その中に良い結果を出せるときもあれば失敗のときもあります。目先の結果にとらわれないで下さい。良い結果が得られたから良かったと喜び、逆に悪い結果を出したことで誰かを責めたり、諦めたり希望を捨て悲観しないで下さい。悪い結果と思われることもプラスに変える努力で、今まで知らなかった自分を再発見するかもしれません。苦しみこそあなたの本領を発揮できるチャンスだと思い自分の力を信じることです。人生の岐路に立たされるほどの苦しみを味わい、それを乗りきったとき自分の心の中に輝いている何かを感じることが出来ます。ポッと暖かいものを胸に感じるかもしれません。その何かが光でありエネルギー(力)であります。苦しい時の神頼みではなく、そんな時こそ自分自身を信じ自分の心の奥深いところから一点の光をともし飛躍した自分を感じたとき、神に近づいた自分を感じることをお約束します。それは誰の心の中にも「光を放つ器=魂」がありその光をともす導火線となるのが喜びと感謝と勇気だと思います。今辛い苦しい思いで居るひと、又乗り越えようと頑張っている人、自分を信じてください。自分の奥から湧き起っている素晴らしい力、偉大な力を信じてください。そして自分を大切に、自分を愛して欲しいと思います。自分のことを好きになるということは、自分の良い部分も悪い部分も全てを認めそんな自分を許し受け入れた時、他人の非をも許せる心になれることに気づくと思います。いつしか自我もなくなり、腹を立てることも少なくなって本当の自分(真我)に目覚めます。少しずつものの見方捉え方の角度が広がり多くの人の心を許し、受け入れるだけの広い心が生まれるでしょう。自分の気持ちも楽になれるし、相手も心安らぎ嬉しい気持ちになれます。その思いが伝わってくるとそれが又自分の喜びに変わり満たされた感謝の心で生きている自分が本当に幸せに思えるようになり、益々自分が好きになり生きる自信となります。この思いは五十数年生きてきた体験から得た学びです。