別巻<命の書>

「命の書に登録すると、登録したひととされたひとには、何かしら関係ができるものなのでしょうか?ワタシには、まだ登録したいけれど、できていない親戚や知人が、たくさんいるのですが、今年になって、そういったもともとの知り合いではない、よく知らないひとを何名か登録したのですが、登録する前とした後では、何か違うような気がして・・・。」

「そりゃ、そうでしょ。」

「それが、ワタシが登録して、本当に良かったのか、ちょっと分からなくて。というのも、登録してからは、首のアトピーがひどくなったりと、あまり良いことがなくて・・・。
ただ、もし、ワタシが登録しなければ、誰も登録しないのではないか、それならあまりにも可哀そう過ぎると思ってしたことなのです。
有名人などは、たくさんの人に知られているから、身内でないひとからも登録される機会が多いと思うのですが、一般のひとは、そういうわけには行かないじゃないですか。
だから、ワタシはできるだけ有名人でない、身内や知人から登録しようと思っていたのですが、余裕もないので、なかなかできずにいました。
でも、今年の春に、虐待されて亡くなった子供のニュースを見たときに、居ても立ってもいられなくなって、全く知らない子供だったのですが、登録しました。
その亡くなり方があまりにも酷くて。何のために生まれてきたのか、ただ苦しいだけの人生だったのではないかと思うと、涙がでてきます。それで、生きている間があまりにもつらかっただろうから、せめて亡くなってからは少しでも救われたら良いなという気持ちと、同じようなことができるだけ起こらないように、もし何か兆しを見つけたら、すぐにセンターなどに連絡しようと心に決めて登録しました。
それなのに、半年も経たない今年の夏、今度はワタシの会社の本当に近くで、ふたりの幼いきょうだいが、虐待によって亡くなりました。何日も、食べるものも飲むものもない、暑い部屋に置き去りにされて。こんなに近くにいても、気付いてあげられないのかと、やるせない気持ちでいっぱいで、せめて命の書に登録することで、この世では悲惨だったけれど、光のなかでいやされますようにと思ったのですが・・・。」

「ここにいるから、聞いてみたら?」

ワタシには、聞く能力はないので、代わりにその場に居た会員さんに聞いていただきました。
2人きょうだいの、お姉ちゃんのほうだと思いますが・・・とのことです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・
お姉ちゃんに、
ありがとうと、伝えてください。
そこにずっと、ついていました。
ちゃんと、わかってもらえないと、
ゆ(行)くべきところに、ゆ(行)けないから
認識をしてもらって、りかいを
してもらえないと、去れない
ので、どうも、ありがとう、と
つたえてください。おとうとも、いっしょ
なので、さびしくは、ありません
さようなら。どうも、ありがとう
あなたたちのことは、忘れません
せきさんの みちは
とても あかるくて、
あたたかいので、こわくはないし、
だいじょうぶ です。
さようなら、
どうも、ありがとう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・

登録して良かった。
嬉しくてなみだが出てきた。

「これを伝えるために、今まで君についていたんだろう。」

そうなのか。ワタシには、ことばは聞けないので、それを伝えるために、ちょうど、登録した日から4ヶ月の今日まで待ってたってことなのか。ごめんなさい。でも、ありがとう!

今更ながら、命の書の凄さに感動。これから、できるだけたくさんのひとを登録できるようになれますように。

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