別巻<宇宙2つ分違う>

ゴールデンウィークに入る前に、伊勢神宮にお参りした。2歳の甥のことばに誘われて、妹一家が伊勢方面への小旅行を決め、そこにワタシも連れて行ってもらうことになった。小学生の修学旅行で伊勢に行ったが、二見浦で日の出を見た記憶はあったが、伊勢神宮にお参りしたかどうかは記憶に残っていない。伊勢に行くことが決まってから、何度かSekiさんを訪問する機会があったので、伝えておいた方が良いかどうか迷ったが、やめておいた。

行く先が伊勢神宮でなければ、迷わず、ただの観光旅行の話をするために時間を頂くことはしないのだが、ギリギリまで迷った。Sekiさんに会わない時は、何ヶ月も会わないのに、短い期間に何度も伺う機会があり、やはりこれは話しておいた方が良いのではないかとか、ワタシごときが伊勢神宮に行ったからといって、何の影響もあるわけでもないのでわざわざ言う必要もないかとか。
以前に、天河神社に行くべきかどうか、行ってかえってマイナスになることもあるのかどうか、と問うた時に、
「誰と行くかやな・・・。」
と言われたことがあったので、神社に行くということは、その他の場所に行くのとは違うと認識していたけれど、今回は観光旅行だし関係ないだろうと、言わないことに決めた。

休み明けの月曜日、更新されていたhikariさんのブログを見て、いつもながらの勝手な解釈で、「良かった。参っても良いと前日にお許しが出てたんだ。」とホッとすると同時に、やはりSekiさんに報告しておかなければと思い、連絡した。

翌日訪問し、
「事後報告になってすみません。この前の日曜日、伊勢神宮に参ってきました。ワタシが行ったからといって、何がどうということも無いと思ったので、先に言わなかったのですが、hikariさんのブログに載っていた通信を見て、報告しなければと思い、今日は伺いました。全てお見通しだということをすっかり忘れていました。」
「へぇー。伊勢に行ってきたの。綺麗かったやろ?」
「はい。これが、hikariさんの昨日の通信です。ワタシたちのことかどうかは分かりませんが、鳥居を通る前に、名を名乗ってご挨拶し、お通りしてもよろしいですかとお伺いをたてるということだけは、以前に厳島神社に行く前に教えていただいたことを思い出してやりましたが、前日の夜に通ってもよいとお許しが出ていたということですよね。」
「ふーん。これは、私に報告すべきことではないな。ところで私たちって一体誰のこと?」
「妹たち家族です。今回伊勢に行くことになったのは、甥がスペイン村に行きたい~と言い出したのがきっかけなのです。それで義弟が、前から伊勢神宮にも行きたかったからと、一泊で行くことなりました。日曜日は鳥羽水族館に先に行き歩き回った後だったので、妊娠中の妹が内宮の参道の途中で、ここで待ってるから3人で行ってきてとリタイアしかけたのですが、甥がママも行くの~といって聞かず、何とか全員で本宮までたどり着けたりと、甥がやたらとはたらいたみたいなのです。」
「甥っ子くんが連れて行ってくれてんな。」
「そんな感じです。ワタシはあまり神社に行かないので、参拝の仕方もよく覚えていなくて、多分逆だと思うのですが、時間と距離の都合で内宮に先に参りました。そこで妹がへとへとになってしまったので、一旦は、今回は内宮だけにして、外宮は次回にしようということになったのですが、義弟がぼそっと、また伊勢神宮にいかれへんかったなと言った気がしたので、とりあえず、行くだけ行ってみようと駐車場に車をとめると閉門まで15分しかないとのこと。迷っているひまも無いので、全員で参りました。内宮ではぐずっていた甥も水を得た魚のように大はしゃぎで、まるでワタシの人生のようにギリギリ間に合ったなと笑いながら満足して帰ってきました。」
「そりゃ逆やな。ところで、他に報告は?」
「えっ?これが報告したかったことなのですけど・・・」
「ふーん。」
・・・
「あっ。そう言えば、仕事の話なのですが、伊勢に行く2日ほどまえに何で今まで気付かなかったのだろうというほどの、すごいビジネスモデルを見つけたのです。・・・・・これがうまく行けば、やっと今まで出来なかったことが実現します。」
「それは、うまく行きそうやな。これから、どんどん経済が悪くなるから、そんな状況をプラスに変えられるビジネスは生き残れるだろう。うまく行ったら、ちゃんと伊勢に行きなおしたら良い。」

いつもそうなのだが、ワタシがこれは重要と思って詳細に報告しようとすることが、Sekiさんにとってまったく興味の無いことであることが多い。それはワタシにとっての重要なことが、ワタシ自身の内面のことであることが多いからなのだろう。まだまだ自分の小宇宙の中に関心が高いという証拠でもある。
逆に、ビジネスの話になると、ほとんどの場合、ワタシの考えを聞いて、それはいけるとアドバイスも頂ける。あたまごなしに否定されることはほとんどない。やってみて、うまく行かなければ、方法を変えるか止めるかで、あきらめない間は、次がある。なかなか成り立たないのは、まだまだ学びが足りないからだと、今なら分かるようになったが、ワタシにとってのビジネスは、小宇宙の中だけのことではないということなのだろうか。

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