感激忘れぬために

たくさんの資料往復文書書き残したもの。整頓していたら
一枚の紙に手が止まった。
ほとんど淡々と時系列に文章を書く父にめずらしい
気持ちが入っている書き物だった
フワリっとした空気を感じた
小休憩に外へ出た
そうか
黄色い蝶がひらひら飛んでいた
 タイトルから一枚の紙の内容をここに書き写します

「戦地における一瞬」

私は戦地に7年間従軍していて、この間の戦争体験を書いてきた。その一つが標題である。これは最初平成13年4月に書いていたが、今回次のとおり書き改めた。
一、昭和18年10月から参戦したフーコン作戦の末期は19年6月で、このころ多数の犠牲者が出た。この時期のことであると思うが、私は一瞬意外な状態におちいった。このことがいつどこであったかまったく記憶がない。しかしこのような状態になったことは、今でも思い出すことができる。
 私は一瞬頭の中が空っぽになった。いつ死んでもよいという心境を体験した。

二、私は平成16年9月「命がけ」という題目で2~3の体験を書いた。この中に書いてある米軍機の空襲のとき私は思わず念仏を唱えたと書いた。けれども上記に書いた「戦地における一瞬」は無念無想の状態であった。

 平成19年1月15日 書き改め

という一枚の紙の中の内容でした。

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