もういい山の頂上

午後四時
リフト福祉タクシーが母を乗せて
そのとなりには介助する姉を乗せて
ここのうちの前の道路をスタートした
そら:へ母が再び帰るために

ああ ぶじ役目がすんだ

さー
こんなことも
あんなことも
書きたいぞーとおもった

月一回 介護の現場の職業体験豊富な姉の提案と実行力で
母は一時帰宅する

つまりここへおおきなトラックで引越しを果たしてから
半年後から月一で母帰宅イベントがなされている

いかにこのイベントが最初期過酷であったか書くのかな

いまではこのイベントもおおきな深呼吸とともにできるようになったことを書くのかな

やはり母に対して世界一やさしい娘でいたいことを書きたいのかな

前日 夫がこころよく「いいよー」と返事してくれて
ひふみかぐら奉納を見させてもらい
その次の日の母イベントだったから
特別に大変だったんだ と書きたいのかな

キーボードを前にしたら

たいていのことが

もういい

になってしまった

やはり
ことしのバースデーにおおきな贈り物が届いたのは本当なのだなー
とわかる

もういい 

というお山のてっぺんに自分がいる

「あんなことあったんだよ
「こんなことあったんだよ
と言って
えっさこらさ と
こちらへ登ってくるわたしを見ている

「「
そうそう
きのうのひふみかぐら
見させてもらってるとき
ビビンッ

と身体に衝撃波をうけたよねー

「そうそうそうなの
それとね 帰るとき夕刻の空一面に
淡いピンク色が
たちのぼってきて
わーーーー
きれーーーな空だなーーーということもあったしね

「そんなこんなできのうもきょうもすごいんだよわたし


言いながら登ってくる

おおきな贈り物を受け取ったあとのわたしは
大変化をとげたのだなー

大変化後は

もういい山の頂上にて 
ここへのぼってくるわたしから目をそらさずに
また
見晴らしを味わいながら過ごすことになるのだ
ということがわかった

見せていただいたひふみかぐら
どこかから切り取って
大自然のなかに浮かび上がらせたような
特別おあつらえの時と空間の場に居合わせたこと
細胞がむき出しになったような感触をうけました

帰りの道は スイスイ走ったものの
なぜかポイントポイントで
岐路とは違う道へ ついついハンドルをとってしまう
ということがありました

66歳と62歳を乗せたデミオは
ハイテンションになってしまったのかな

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