タケのバンクーバー通信

歴史から抹消してしまった国防と国益 81
シビル・ウォーがはじまったアメリカ

総選挙の裏で、壊れ逝く民主主義

いまアメリカは、国内政治が壊れてしまいバイデン政権が残した負の遺産に追われて、傾きかけた舟を懸命に戻そうとしています。国内に増えすぎた不法移民と難民のコントロール出来なくなり、民主主義の根幹が問われています。日本でも、移民問題が深刻な問題なっていますが、ヨーロッパやアメリカは日本の数倍の移民・難民が増えて、国として存続が出来るかまったくわからない状況になっています。国によっては、数年後には亡国になると見ています。日本は、自民党の総裁選とそれに続く混乱が、地球の裏では民主主義が壊れ始めて、いままでの世界情勢とは一変してしまいました。
 
 トランプ政権になってから、いままでアメリカの膿を出す政策をして、不法移民問題を国策の一丁目一番地にして、強硬に不法滞在者の取り締まりを推し進めてきました。そのことによって、国民を二分してアメリカは分断にどんどんと向かっています。これまでカルフォルニア州やニューヨーク州を中心に、取り締まってきた不法移民を8月からは、オレゴン州とイリノイ州に主戦場を移して、鎮静するどころか住民を分断し続けて、深い遺恨を生み出しています。
 トランプ政権は、不法移民の排斥をするために州の警察ではなく、米移民・税関捜査局(ICE)と州兵が徹底的に関係者を捕まえて強制的に退去をさせています。これによって、連邦政府と州政府の意見の対立が生まれて、歪な民主主義になっています。
 特にターゲットになった州は、民主党の基盤の州が中心であり、リベラル思想を掲げて住民自治を作ってきたところです。これは、二つの見方があって、

  • 一つは、トランプ政権が民主党基盤を破壊している。
  • もう1つは、行き過ぎた多様性社会が不法移民や不法労働者に緩和的で、不法滞在者が増えすぎた。このことで、市民権を持っている人たちの生活を壊している。


 この問題は、アメリカ政治においては長年グレーゾーンとしてきたことで、アンタッチャブルな問題でした。多くの政治家は、ここに触れようとはしませんでした。オバマ政権以降の民主党は、どんどんと移民・難民を受け入れ不法労働者を増やして、正規の市民権を持っている人たちの生活空間を壊していきました。表面的には、多様性社会とリベラリズムは、人権を重んずる社会とされてきました。しかし、その陰では市民の労働賃金が落ち、不法移民に仕事が奪われる状況になっていました。ただし、経営者は不法滞在者を使うことで、安い賃金労働者といつでも解雇ができる人材の確保できたので、不法移民はありがたい存在でした。民主党は、人権を尊重することを謳いながら、格差社会の裾をどんどん広げてきました。
 これによって起きた現象は、何十年も不法滞在をした人が生活基盤を作って、地域社会の一部になってしまったことです。多様性社会から見ると、成功している社会に映りますが、実態は親が不法移民で子供はアメリカ国籍という、歪な家庭環境を作ってきました。それは、家庭の正義と国家の正義が一致しない社会になり、アメリカを、ゆがんだ社会、複雑な社会構造にしてしまいました。多くの政治家が、この問題をアンタッチャブルにしたのは、地域経済と選挙票が一致しているので、その問題に触れたくないからです。メディアは、トランプ政権の「暴挙」とか「独裁」と報道をしていますが、アメリカの格差社会を是正するには、避けて通ることのできない問題になっています。さらに、不法移民は犯罪者の温床になり、強盗やドラック問題に繋がっています。この問題を解決しないと、アメリカ社会は未来がないところまで来てしまいました。

アメリカが亡国になるとすれば、この問題から国が崩壊する

 この数週間、アメリカの移民問題は住民自治と連邦政府が衝突して、民主主義が機能しないところまで来てしまいました。米移民・税関捜査局(ICE)の事務所の前には、反対者が妨害をして機能マヒをさせて、警察だけでは止められないので、州兵が出る事態までになってしまいました。しかし、州知事はICEの活動は行き過ぎた行為があるとして、裁判にかけて州兵の活動を差し止める判決を勝ち取りました。それによって、連邦政府は他の州から州兵を派遣する歪んだ民主主義になってしまいました。
 いま、起きているのはオレゴン州とイリノイ州で、両州の知事は連邦政府に対して、州兵の差し止めを裁判で勝ち取ったため、自分たちの州兵を地元では活動出来なくさせてしまいました。
 それによって、連邦政府はカルフォルニア州やテキサス州から州兵を派遣させ、暴動を鎮静化させることをしました。(原則、州兵は州知事の采配で動かすことができます。ただし、特例として治安危機<天災などの災害危機>や国家を揺るがす事態には、各州兵を大統領が動かせる権限があります。今回は、州知事の拒否により大統領令で他の州兵の活動になりました。)イリノイ州においては、オレゴン州の州兵が派遣される事態までなりました。
 ちなみに、オレゴン州のポートランドは、日本で言いう世田谷や芦屋のような街で、穏やかで教育水準も高く富裕層が住む町で争いごととは程遠い街でした。それが、州兵が住民とぶつかる異常な事態になっています。

イリノイ州の中でも酷いのは、シカゴで反対者が多くカオス状態になっています。ICEが、まともな活動が出来ない状況になっているところ、オレゴン州の州兵が暴動を鎮圧する事態になって、銃口(摸擬弾)を向ける状態になっています。


 
 数か月前までは、カルフォルニア州を中心にICEが活動をして、州兵+海兵隊が出るまでになり、アメリカ社会が内戦状態になっていました。今回は、カルフォルニアから州兵を呼んだということは、徐々にカルフォルニア州の反対勢力が弱まってきているのかもしれません。トランプ政権の強硬姿勢は、1つ1つ片付けて自分の政策を推し進めています。しかし、住民に銃を突きつける異常な状態になっています。
 いま、アメリカで起きている現象を例えるならば、神奈川県で起きている事件や暴動を、県知事の指示で県警に出動させず、待機をさせている状況と同じことをしています。それを見かねた政府が、静岡や山梨の県警に依頼をして、事件解決をしている状況になっています。(日本においては、法律上や組織上ありえない話ですが、無理を承知して例えています。)連邦と州の政治が分断して、無駄な経費と労力をかけて国家が治安維持をしているのがいまのアメリカです。ある意味、民主主義と住民自治は壊れてしまい、かつてないほど政治が壊れています。)

 この問題は、決して日本も他人事ではないと思っています。このまま地方分権を強くすれば、特定の街に移民が集り、必ずその市や町が民族タウンになって、アメリカと同じ問題が起きてきます。帰化した人が知事になった場合、同胞を優遇する指示を県警に出せば、水面下で偏った地方自治を誕生することになります。そこには、日本の文化や正義はなく、他民族優遇社会に書き換える社会になります。日本にいて、外国の慣習が根付き治外法権になってしまいます。いま、アメリカはこの複雑な問題を、必死に解決しようとしています。それによって、ICEの行き過ぎた行為や不当逮捕が、数多く出てきているのも事実です。そして、税金を納めている反対者に銃口(殺傷能力を落とした銃を使っている)を向けて、軍と庶民の間に大きな分断を作り、シビル・ウォーに、アメリカ社会は突入しました。移民・難民問題は、単純な人道的な問題でなく、国家や国民を分断化する装置になっていることを、日本はアメリカから学ぶ必要があります。
 
 アメリカは国内で難題を抱えている国になっています。とても、他国を守っている余裕などない国家になっています。中国や朝鮮半島で、軍事的な侵略がはじまれば、日米軍事同盟が機能するとは思えません。そのときに、日本はどのように国を護っていくのか、決断をする時期が迫ってきています。これから、日本人は自国を護る意思がどこまであるのか、問われてきます。
 
 移民問題に関しては、日本はまだヨーロッパや北米ほど大きな損害を受けていません。政治が動けば、簡単に解決が出来ます。そして、いくつもの切り札を持って難局を乗り越えるカードがあります。今回、高市氏が自民党総裁になったとたんに株価が証明したように、世界は日本を注視しています。そして、世界経済を牽引できるのは日本だけだと見ています。日本の「もの作り文化」と「民族観」が、世界に出ていけば新しい秩序がスタートします。その意味を、多くの日本人は気づくべきです。

Takefuyu|note