タケのバンクーバー通信

歴史から抹消してしまった国防と国益 XⅣ
-憲法改定こそが、参院選の争点になる-

2月 北京オリンピック
3月 韓国大統領選
7月 参議院選 (日本)
中国共産党大会 (習主席 3期目の政権継続かを決める共産党大会)
11月 アメリカの中間選挙

 7月の参院選は、日本の国防が争点になり「憲法改定」を避けることが出来ない選挙になります。国全体の空気が、団塊の世代を中心にした選挙になれば、「平和ボケ」「憲法9条信仰」が世論を形成し憲法審議にすらならず、無防備の国家を続けることになります。それは、白人社会が作り上げた理想空間の継続であり、民族自滅の洗脳から解き離れていないことを意味することになります。国防が出来なければ、侵略と略奪される対象国になり10年後には、いまの日本国の原型が残っていないと考えた方がいいです。世界情勢は、ますます不安定になり日本は自国でも国防が出来る体制にする必要があります。次回アメリカの国体について書きますが、アメリカの核の傘の下での国防が出来ない時代になりました。
 いまだに9条信仰者は、軍を持つことを否定して9条を守ることが平和であると信じていますが、民族の生存競争が激化していけば憲法9条の言論空間は破綻し、自分たちの子や孫を他国の奴隷にするか見殺しにすることになるでしょう。護憲で行くということは、侵略国に対して憲法の制約に支配され国民の命を守ることすらできない状態になるということです。いまの日本国憲法は、アメリカが戦後に作った「非武装」「反抗心の喪失」の装置であり日本国民の生存のためにできているものではありません。これは、民族を浄化させるジェノサイド装置になっています。敗戦後の日本の国のカタチは、二重統治になっていてすべてこの体制の国家観からはじまっています。国会討論やメディア報道を海外から見ていて、いつも違和感と不毛なことしていると感じているのは、莫大なお金と国家統治権が自国民の利益になっていないことです。特に国会は、アメリカや共産圏に作られた売国保守とリベラル左翼の議員と官僚によって、国際感覚を持たせないための場となりました。そして、日本の知識階級や経済界やメディアを中心にして、日本国家が他国の国益のための茶番を続けてきたのが、この国の民主主義の本質の姿です。それが、まっとうな民族国家であるはずがありません。
 日本人が、考えなくてはいけない国家観とは何か?西洋史観と日本史観では国家観がまったく違うモノですが、その前に世界標準の国家観・国際感覚を持つことです。
 西洋史観の国家とは、国家と国民の相互関係が完結明快であります。国は、国民の生命・財産・文化を守る関係であり。国民は、国を信頼し奉公(納税)する関係で成り立っているのが基本理念であります。相互関係が崩れたときには、国家として成立しなくなります。蛇足ながらに、いま中国や韓国の国民が国を捨てて離れる現象は、この相互関係が壊れて不安定だから起きている現象で、より安全で未来がある場所に移動するというのは必然の行為でもあります。その現実を踏まえると、いまの日本国は日本人を守れる体制になっているのか? 敗戦後は、経済的裕福さだけを求めて国を繁栄させてきましたが、対国家になると、日本国家は何もしてきませんでした。敗戦後は、他国からの侵略がない安定した国家を作りましたが、それはアメリカの後ろ盾があったからできたことであり、自国だけで作り上げた環境ではありません。これからアメリカという国家は衰退していきます。そのときに、必ずアメリカは日本から撤退をしていき裸の状態で荒野に出されることになります。
 敗戦後の77年は、アメリカの属国として自衛権の放棄と自主独立が許されない状態で来ました。そして、属国になることで適度の経済繁栄と物質的な欲求を満たせる社会空間(限定的な自由空間)の保証はしてくれました。多くの日本人はその意味を理解していませんが、アメリカという軍事を背景にした国防が他国からの侵攻や侵略されない見えないカーテンを作って日本の国防をしていました。近年、アメリカの公文書公開によってアメリカの国策の真意が公になっています。その結果の二重統治で、国防はアメリカにしてもらい、「非武装」「9条維持」という鎖につながれた無防備の状態になって経済活動だけが許される国のカタチが、いまの日本の姿です。
 国防が出来ないこと、北朝鮮の日本人拉致にはじまり北朝鮮のミサイル実験にいたるまで、すべて根っこはそこから来ています。そして、2000年以降中国はさらにエスカレートして、尖閣諸島周辺に軍人を送るまでになりました。近年では、ロシアも加わり去年の10月総裁選の真っただ中に、中露艦隊が津軽海峡を通過し日本一周をした事件が起きました。CNNでも大きく取り上げ世界の軍関係者に震撼させた事件になりました。これが、いま起きている日本の国防状況です。

 日本政府は、見届けることしかしませんでした。そして、日本国内の反応は、総選挙の方が優先され中露艦艇の事件は交通事故の一つでしかないような報道で終わってしまいました。日本全体が総裁選に目が向いていて、中露艦隊の行為に関心を示さず日本国民もどこか他人事で、国防の意識がないことがはっきりと世界に解ってしまいました。
 これが、海外で同じようなことが起きたらどうなるか? 仮にイギリスとフランスの間のドーバー海峡(34km:津軽海峡 19.5km)で、中露艦隊が列をなして通過したとなれば緊急軍事態勢が引かれNATO軍の軍事オプションがスタートするでしょう。町中のニュースもコロナ報道から、国防と軍事報道に変わり一瞬にして国民の世論動向が変わり、軍事介入の脅威と戦意が入り乱れる社会の空気に変わります。政治家にしてもメディアにしても、国家のプライオリティ(優先順位)が一瞬にして国防が優先され国家の姿勢をまず初めに示します。緊急速報で連日連夜、首相(イギリス)や大統領(フランス)や軍のトップが緊急記者会見をして国民に事実を伝えて、危機であることを実感させます。状況によっては、空・海軍の威嚇射撃をするでしょう。それは、相手の軍人にも恐怖と落命を伝え無謀な作戦であることを理解させます。これが、軍による抑止力という軍の均衡という概念です。
 私は、カナダで海外のニュース報道を聞いたとき、あまりにも馬鹿げた内容だったのでフェイクニュースか北方領土の4島の周囲での間違いだと思っていました。その後に、日本サイドのニュースを見て驚きを通り越し恐怖の方が先に出てきました。その恐怖とは、日本の領土の一部を中国とロシアが侵略しにくるという時期が間近であるということを皮膚感覚で直感しました。
 この国防の問題は、政治家だけの責任ではなく日本全体の問題だと思っています。日本人が国家観を持っていないことが証明され、国防に対して関心がないことが解ってしまいました。その状況をロシアと中国と北朝鮮はよく理解したと思います。特に中国は、尖閣諸島を占領しても日本国民は大騒ぎをすることはなく、メディアや国会では一時期的に騒いでも何も出来ないと見ています。占領後も世論は嫌中にならず、経済と外交も普通に続けられると分析している節があります。
 これだけ世界が大きく変わっているのに、日本は何も変わらずに現状維持をすることが最善策だと思っていることから見ても、日本の社会は壊れているとしか言えません。中国や朝鮮半島は、戦意をむき出しにしているにも関わらず、日本は媚中派による内閣にしてしまいました。これは、世界に対して大きなメッセージになり岸田政権は「中国と仲良くしていきます。」と言ったのと同じです。
 さらに、3月上旬の予算員会でも岸田首相の核シェアリングについても「核シェアリングはしない。」と断言しました。団塊の世代より上の人や広島・長崎の被爆地にとっては、非核3原則「もたず・作らず・もちこませず」が憲法と同格のような日本の基本理念として信じている人が多く、核の根絶を願っている悲痛な思いも解ります。しかし、日本のセンチメンタルな部分とリアリズムは分けて考える必要があります。世界は、核に対しての効果と価値観を変えてリアリズムの国際情勢に各国は舵を切りました。各国のトップの発言は、「嘘」と「はったり」と「とんち」で世界情勢が成り立っています。あのときに、岸田首相は「北朝鮮がミサイル実験を止めない場合や中国・ロシアが軍事侵攻を止めない場合には、日本は核に対してどうするか考える必要があります。」と言っただけで対外的な抑止力になります。岸田首相が、核を保有する気持ちがなくても言葉だけで、他国に対して威嚇することができます。これまでの半年をみていて、今回の政府はまったく国際情勢に立って日本の国づくりを考えていないことが露呈してしまいました。首相の発言は、北朝鮮や中国やロシアに対して有益なメッセージを与え、日本はまだ核保有をしないことを3国に表明し、「核保有国が、攻めてきても私たちは核で応戦はしませんから大きな被害は出ませんよ。」これを相手国に伝えているのと同じです。別の見方をすれば、アメリカの核傘下の中で国防をしていきます。と言っているのと同じです。
 今回のウクライナ戦ではっきり解ったことがあります。それは、核保有国と保有しない国との戦いでは集団安全保障(ウィルソン体制)が効かない世界秩序になったことです。いまのアメリカやNATOの体制を見ていればわかるように、クェートの侵攻があったときとはまったく違っています。核を持った同士の戦争は、出来ないことを証明してしまいました。これを日本に置き換えると、仮に核保有国(北朝鮮・ロシア・中国)からの侵略があった場合、日本は一国で防衛し戦術核の脅しの中で戦闘をしなくてはいけなくなります。それが現実的な近未来になってきています。
 そのリアリズムをまったく理解していない人が、日本国のトップであり政治センスの悪さと日本国を自ら危険な状態にさらしているのが現国の姿です。日本は世界で、もっとも危険な状態に立たされているにも関わらず、国民も政治家もほとんど意味を理解していません。
 ロシア侵攻がはじまっていても、北朝鮮からの弾道ミサイルの実験はいまだに続いています。たった1発の爆弾で、数分以内に何十万~何百万の生命を奪うことが出来る状態にあることを実感する必要があると思っています。さらに、日本政府はその現状を知っていながら何もしないということは、日本人は死んでも構わないということ意味しています。今回の参院選の意味は、どこにあるのか? 日本は憲法を変えないと、いまそこに来ている民族生存競争の中では生き残れないでしょう。仮に、参院選で改憲派が勝ったとしても審議や手続きに数年の年月がかかります。憲法改正が出来ても、軍事的な法設定や国防を主体とした軍の設備には時間がかかります。国防が出来る体制にしなければ、あっという間に日本国は滅んでしまいます。

 この半年で、国政に携わる関係者(政治家・メディア・学者・有識者)で憲法改定を妨害する人は、外国の工作活動によって利用されている人か、WGIP(戦争責任洗脳プログラム)によって民族観が破壊されてしまった人かの2通りに分かれ、その正体が明確にさらされるでしょう。いまだに軍設置を放棄して、国を守るというパラダイムで考えている人は、今回のロシア侵攻を言論空間だけで止めることが出来るのか実証すべきだと思っています。
 すごく不思議に思うのは、スパイ防止法や憲法審査を行おうとしたときに、国会前に反戦運動家たちが集結し政権批判を散々しました。しかし、今回のロシアの侵攻や中国政府の香港弾圧があった時には、それらの人権派や反戦派は目立った行動を起こさないで沈黙をするという不思議な行動をしています。あのデモや集会に集まった人たちは、何を理念にしているのかさっぱりわかりません。果たして、日本の人権派や反戦派と言われる人たちは、「平和」という言論空間を支配して国政を止めて、自分たちの存在を誇示しているように見えてしまいます。その先にあるモノは、一体何なのか本人たち事態も理解していないと思います。敗戦後のリベラル左翼は、一体どこに向かって国づくりをしようとしていたのか? 
 この夏までの間に、沈黙していたエセ人権派とエセ反戦派がゾンビのように湧き出てきて軍の法整備を妨げることをするでしょう。そろそろ、日本人はリアリズムに即した世界情勢と国家観を持つべきです。そして、敗戦後にアメリカやロシアや中国の工作活動がどのように日本の政財界と官界、学界、メディア界に入り、日本社会を牛耳っていったかを知る必要があります。その上で、参院選は重大な選挙になることは間違いありません。もし、この選挙で呪縛から解けないときは、亡国に突き進むことを意味し5~10年以内に日本は、他国から侵略されて泥沼の戦時状態になっていくでしょう。