歴史から抹消してしまった国防と国益 74
―日本の復活と戦後体制の脱却 (下)-
「アメリカの移民問題を見て、日本は何を考えるのか?」 
「そして、いつまで日本はリベラリズムでいくのか?」

当初は、トランプ氏が進もうとしているアメリカのグランド・ストラテジーについて書こうと思っていましたが、ロスで起きている暴動があまりにも深刻なので、アメリカの現状について書こうと思います。ロサンゼルスでは、不法移民の追放でアメリカ国内は深刻になっています。(アメリカ全土で暴動が起きようとしています。)しかし、これは起こるべきして起こった事件だと見ています。ここでも連載している「壊れ逝くアメリカ」にも書いてきましたが、これまでのアメリカ政治は言論空間の綺麗ごとばかりで、現実と乖離した政策ばかりをしてきました。
 そして、大手メディアは国民を騙す装置になり、「報道しない自由」で事実を伝えずに、国民に正確な判断をさせない政治をしてきました。それによって、アメリカ人自身が歪められた国づくりをしてきた結果が、いまのアメリカだと見ています。
 さらに最悪なことに、日本の報道はアメリカ同様に、アメリカが失敗していることを報道せずに事実を伝えていません。(日本のメディアは、アメリカの大手メディアの出先機関になっています。)本来、日本は客観的立場で、このアメリカの「不法移民問題と移民問題」を自分ごととして分析する必要があります。にもかかわらず、日本の政治家や学者はまっとうなことを言っている人は出てきません。この不法移民問題は、日本の将来にも関係していることで、いつ日本が外国人によって、暴動が起きるかわからない状況になっています。
 
 日本の報道では、相変わらずにトランプ大統領が暴君のような政治をしているように報道をしていますが。この問題は、バイデン政権が大量の不法移民を緩和して、受け入れてしまったとことに端を発します。特に、カルフォルニア州はリベラル色が強く、失業者とホームレスが増えている状況であるにもかかわらず、不法移民が来られる状態を自ら作ってきました。日本人の常識で考えたら、そんなことをしたら治安は悪化して、どんどん悪くなるのは誰でもわかることです。街全体が、リベラル思想で蔓延して

「不法移民にもアメリカ人と同じに、権利をあたえるべきである」

という多様社会・共生社会を謳い良識な判断をできなくさせてしまいました。このお花畑の思考回路が、大衆扇動によって「おかしい」と思っていても、口にすることが出来ない社会になってしまいました。いまの州知事やロス市長は、住民自治を無視した政策ばかりをして、カルフォルニア州がどんどんカオスになっていることを黙認してきました。(その意味では、小池都政や石破政権に似ているかもしれません。)
 ここでも書いてきましたが、ロスのダウンタウンの繁華街は営業が出来なくなり、店がどんどん閉まってゴーストタウンになってしまいました。その解決を、行政は手を付けないできませんでした。日本でも報道されたProposition 47 カルフォルニア州法は、悪法で不法移民や低所得者が犯罪者をしやすい状況を作りました。(950ドル(約10万円)未満の万引きや窃盗をしても、重罪に問わないというカリフォルニア州の州法にして犯罪の天国にしてしまいました。2024年には多少変更されましたが、犯罪事件は減る兆しはありません。)
 これに加えて、IT産業バブルがはじけて不動産だけが上がる社会体質(チャイナ・マネーによって不動産だけが高騰する社会構造)になって、大量の失業者とホームレスを作りました。さらに、ロスの山火事で多くの住民が家や資産を失いました。これもいまだに、解決ができていません。
 いま、アメリカの問題は、リベラル政治が住民のための政になっているのか、住民自身が判断できなくなっていることです。特に、カルフォルニア州は政治家から住民までが、まっとうな判断ができなくなっていることです。そして、外国人や低所得者が強奪や窃盗をして街をカオスにしても、行政は知らぬ存ぜぬ姿勢でいることです。

 この状況を、アメリカの大手メディアは事実を伝えずに、トランプ政権の不法移民の排斥が問題だとして事実をすりかえてしまいました。そして、今回の軍事介入を批判して、住民自治に委託するべきだという情報を操作してきました。しかし、不法者を取り締まるのは、政治(権力)の責務であり地方行政が国民(住民)を守る国と国民の契約でもあります。これを否定してしまったら、国民国家としての信頼がなくなります。さらに、抗議デモと言っていますが、この状況は暴動で、ロス市警だけで鎮圧出来る状況ではありません。
 YouTubeで los angeles protest  で検索してもらうと、日本のメディアが言っている内容とは違う世界が見られます。現実は、不法移民反対運動とかでなく、強奪とプロ市民が活動をしているのが解ります。そこには、マフィアや窃盗団や薬の売人が治安を壊しています。

(最後は、ニューヨークです)
 
 数年前にも、Back Lives Matterでシアトルのダウンタウンがカオスになりました。その時もリベラリズムとキャンセル・カルチャーが柱になって、暴動が起きて一部のダウンタウンと警察署を占拠して、不法地帯にしました。
 いま、アメリカ社会の崩壊がはじまっているのは、グローバリズムとリベラリズムが自分たちの歴史や文化を壊して、過去のアメリカのJustice(正義)を否定していることです。そこには、異文化共存というイデオロギーがあり、(中国の共産主義・イスラム文明:積極的に中国人と中東の移民を大量に受け入れやすい状況をつくっています。)国境の壁をなくし他民族を大量流入しやすくしています。これに対して、トランプ政権はアメリカの保守を貫き、徹底的に戦っています。
 いまアメリカは、Civil War(内戦:日本にはない概念なので英語にします。)になっています。これは、トランプ政権になって突然に起きたのではなく、バイデン政権が不法移民を緩和し、民主党が出鱈目な国政をしたツケをトランプ大統領があと始末をしているからです。
 これまで民主党は、リベラリズムとグローバリズムを進めて、国境の壁を低くして多様性社会を前面に出して国づくりをしてきました。これによって、民族対立や宗教観がない世界が、次の新しい世界と信じこませて詭弁を続けてきました。結果的に、アメリカ人の価値判断が出来なくなってしまいました。(特に、キリスト教徒が作ってきた社会秩序。アングロサクソンの支配が壊れてしまいました。)
 そして、そこに台頭したのが、歴史と民族を否定したキャンセル・カルチャーを生み出しました。この運動は、過去を否定して未来を作る運動として、有名大学を中心にどんどん広がっていきました。そのリベラリズムを資金で支援したのは中国で、意図的・戦略的に中国人がアメリカの中枢に入りやすくするために、裏で扇動してきました。西海岸をはじめ、有名大学はキャンセル・カルチャーの活動拠点になり、多くの学者はチャイナマネーに汚染されて、若い人たちの思考をどんどんとリベラリズムに変えていきました。
 このキャンセル・カルチャーが、「共生社会・多様性社会」を唱えて「歴史の否定」と「民族差別撤廃」こそが、真の平等主義になると伝えてきました。しかし、その偽善に平等主義にはならないと解っていたのは、ブルーカラーの普通の労働者たちでした。
アメリカ社会の崩壊は、高学歴と知識階級の常識的判断が出来なくなったところからはじまりました。

 本来のアメリカの労働者は、日本の下町にいるような体を使って一生懸命に働く人たちが、アメリカ経済を支えていました。有名大学を出た人が、社会のエリートとなりグローバリストになり、国内産業を空洞化にして地場産業を、どんどんつぶしていきました。そして、知識産業とIT関係の仕事に就くことが、有能で高収入という社会を作ってしまいました。これによって、一般労働者との所得格差を生みだし、大学でリベラリズムを学んできた連中は、弁だけが立つ人間ばかり製造してきました。いかに詭弁を真実に変える人間が素晴らしく、会社で優位に就くか、これがアメリカ社会の中心になりました。ここに、ホワイトカラーとブルーカラーの職業差別と所得格差を作り、アメリカ社会の分断化になりました。リベラリストとグローバリストは、決まって「多様性社会」「共生社会」という偽善を謳い、自分たちはトップに就いて、はなからそんな生活は望んでいませんでした。
キャンセル・カルチャー – Wikipedia ja.wikipedia.org
 
 異を唱えたトランプ氏
 
 トランプ大統領の出現によって、労働者が「何かがおかしい」「何か騙されている」というアメリカ人の沈みかけていた魂を掴み取って、アメリカ政治に殴り込みをかけ、アメリカ人が持っている健全な良心に立ち戻らせました。いままで言語化に出来ない労働者の声をくみ、エスタブリッシュの社会に真っ向から喧嘩をし、「おかしいものはおかしい」と言える社会にトランプ大統領は先陣を切りました。その時に、多くの労働者がリベラリストとグローバリストが言う詭弁に気づき、アメリカ人の持っていたJustice(正義・価値判断)を呼び戻し光を取り戻しました。
 
 今回のカルフォルニア州とロス市長の対応を見ていても、不思議なことが幾つもあります。

 そもそも、おかしいのは納税者が失業してホームレスになっているのに、その人たちの救済や政治的政策をほとんどしてきませんでした。それにも関わらず、納税もしない居住権も持たない人(不法移民)を、カルフォルニア州に集め「多様性社会」を作ろうとしている政治家の姿勢です。

 普通に考えたら、誰でもわかることを否定できないのが、いまのカルフォルニア州です。西海岸を中心に、アメリカ国家の崩壊がはじまっています。
 いま日本も、コメ騒動やクルド人問題や夫婦別姓でリベラリズムとグローバリズムがおかしな動きをしています。日本でも、「保守」と「欺瞞の多様性・共生」の戦いがはじまっています。いままでは、多民族国家や多様社会が崇高な社会とされてきました。しかし、異文化と異教徒が共生できるほど、単純なものではないことを、このアメリカの騒動を見て多くの日本人は気づいたと思います。いま、中国や北朝鮮は虎視眈々と壊れ逝く世界秩序を見ています。独裁国の強いところは、壊れ逝く民主主義国の隙をついて、瞬時に行動が出来ることです。2025年は、これらの国が民族生存競争の表舞台に出てきます。その時に、日本はリベラリズムで行くのか、子々孫々を守る国づくりで行くのか、民族としての価値判断が問われています。もう、お花畑の時代は終わりました。

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