歴史から抹消してしまった国防と国益 69
移民の受け入れは亡国の入り口 1
―弱体化する民族の未来-

 日本の外国人の受け入れ状況を見ていると、日本が将来国として存続できるのか疑問に思います。カナダに住んでいて25年以上経ちましたが、いまの日本は北米の後を、追っているように見えています。この移民問題は、いまの日本社会には見えにくいですが、あるとき噴火して大惨事になっていきます。はじめは異変に気付かず、普通の生活ができていますが、表面化したときは取り返しのつかないことになります。その状況になった時に、いまの日本人の人知やメンタルで解決できるかは疑問です。なぜなら、日本の歴史において異民族を、これほど多く国内に入れてしまった過去はないからです。大陸の歴史は、欧州や北米を見てもわかるように、民族の戦いと土地の奪い合いの中で、強者が勝つ歴史の中で民族生存競争をしてきました。
 しかし、日本はほとんど単一民族(学説は多民族と言われているが、今回は単一民族とします。)として国家を作ってきたので、大陸の民族の生存競争のような人知を持ち合わせていません。過去の歴史を見ても、すべて対岸で対処をして本土に入れないことで、国護りをしてきました。令和になり、日本にいる異国民は359万人に達してしまいました。

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 この移民の合計数は、静岡県の住民(363万人)とほぼ同じ数の人が移住しています。この事実を多くの人たちは、知らないと思います。

359万人よりも少ない県が、どれだけ存在しているか?

 いま、日本が大きな岐路に立っているという意味は、建国始まって以来の異国民の民族大移動が始まっていて、他民族の国盗りが始まろうとしているからです。それは、世界各地の先進国で起きています。

 なぜ、異国人を多く入れることに警鐘をならしているのか? 

 その理由は、サイレント・インベージョン(水面下の侵略)が日本人が知らない中で起きているからです。いまは、クルドの人の問題がクローズアップされていますが、それ以上に大きな問題は中国人移民です。
 異国民の移住の大きな問題は、彼らが家庭を築き定住をしてしまうと、同胞を増やしながら民族タウンが出来てしまうからです。その民族タウンは、日本の中で治外法権地区を作って、民族の文化圏にしていきます。そして、長く不法滞在していた人たちは、日本の文化に同化することはしていきません。ここで問われているのは、日本人が異文化の人を受け入れ覚悟があるのか、それとも強制返還する覚悟があるのか曖昧にしていることです。どちらにしても、異文化との共存は民族間の衝突はどこかで起きます。その時に、「自分たちは文化を守るために戦う意思があるのか?」日本人の民族の意志が問われています。最近になって、やっとクルド人問題を取り上げて川口市のことを言っていますが、クルド人の不法移民の問題は、行政と警察権力が徹底的に動けば解決できる問題です。しかし、それ以上に難しいのは中国人とベトナム人と韓国人です。中国人の場合は、組織的・計画的に、その国や街を乗っ取りにきます。いま、法務省の報告によると中国人移民は82万人が入ってきているとされていますが、それ以上は滞在していると見ています。

令和5年末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁 www.moj.go.jp

 いま日本で起きていることは、25年前のバンクーバーの状況に似ています。中国人移民を大量に受け入れたのは、2000年前後からでした。中国の民営化に伴い、中国人がお金を持ち始めたことから、カナダ政府は積極的に中国人の受け入れをはじめました。その理由は単純で、

「労働人口を増やすこと」
「資産をカナダに移すこと」

この2点でした。
 その結果、爆発的な中国人の大移動がはじまり、大量のチャイナ・マネーが入ってきました。一番その影響があったのは、西海岸のバンクーバーでした。(アメリカの西海岸も全く同じでした。シリコンバレーという街は、日本では、ITの街であるとされていますが、巨大なチャイナタウンです。)
 その当時を振り返ると、みるみるうちにタワーマンションの建設が、いたるところで始まり、田舎街から都市になる街の成長が誰の目にも映りました。しかし、どんどん移住者が増えたことで、先住の労働者は移住者と仕事の奪い合いになり、住宅も奪い合いになる結果になりました。そして、住宅物価(賃貸料・不動産価格)の高騰になり、最低賃金の引き上げによって収入は増えたものの、経済成長が必ずしも地元住民の生活向上には繋がりませんでした。
 外貨を持ってきた移住者が幅を利かせて、先に住んでいた者が隅に追いやられる街になって、先住民が貧乏になっていく社会になっていきました。その理由は、カナダも日本と同じように税金が高いので、労働をしてもさほど貯蓄はできません。さらに、企業サイドは法人税は高く、労働者を守る法が徹底しているので、ビジネスで利益を上げるのは難しい国でもあります。そこに、外貨が何億~何十億入ってきたら、地元の人たちは太刀打ちが出来ません。
 ある日を境に、資本と移住者が大量に入ってきて、不動産を買いあさりました。そして、彼らは不動産の転売で、一瞬にして何千万や何億の利益を上げて、移住者が富を得る街に変貌させてしまいました。その行為に、当時の法律では規制することはできず、バンクーバーで生まれ育った子たちが、その街で住めず地方に追いやられる結果になりました。
 地元の人が、まじめに働いて何十年かかる資産を、移住者は一瞬で資産を作り不動産バブルを起こして、地元の住民が手が出せない不動産価格にしてしまいました。そして、その利益を中国人の中で回し始めました。
 
 中国人移民が増えたことで、中国系の人たちに住みやすい環境になっていきました。(市役所には、中国語のチラシや案内があり、中国語がしゃべれるカナダ人<チャイニーズ・カナディアン:中国系2世など>を配置して、フランス語よりも中国語を重視するカスタマーサービスをするようになりました。さらに、銀行の各支店の窓口には必ず中国系の人がいるので、言語の壁はなくなりました。それが、あらゆる分野で起きました。)

 日本の知識人や業界のトップ(経団連を含めた業界団体)は、外国人の受け入れや移民を推奨していますが、日本の未来を描いているのか疑問でしかありません。北米や欧州で起きている現場を知っていれば、外国人の移民を推奨することはありません。
 いま、欧州や北米に何十年も住んでいる邦人が、どんどん帰国しています。その理由は、バンクーバーの地元の人が地方に追いやられるのと同じ状況で、邦人も普通の生活できなくなっているので、帰国する選択をしています。この問題は、世界各地に起きていて、いままでの世界とは違う状況に来ています。

―バンクーバーで起きている事例-

 パンデミック以降、日本人移民で20年以上住んでいた人が撤退する状況になっています。さらに、日本人で就労ビザや留学で滞在していた人が、移民を諦めてどんどん帰国しています。個人の選択による単純なレベルの話しではありません。異常な物価高によって、庶民生活ができなくなってきているからです。さらに、カナダ政府の方針として外国人を締め出す方向に動いています。
 先日、30代で日本の若者と話す機会がありました。彼は、飲食店で働いていて、カナダで子供も産んで永住(移民)を望んでいました。しかし、移民の法律(この法律には、移民局が管轄しています。移民になるための条件・就労ビザ・留学ビザをすべて管轄している)が一瞬で変わり、長期滞在が出来なくなりました。加えて、移民の審査基準が厳しくなり、移民が取れる可能性が少ないことも理由に挙げて、帰国する決断をしました。彼らにとっては、苦渋の決断だったと思います。

 日本のメディアは、国内にいる外国人の人権を取り上げて、強制返還は可哀そうという論調で報道をしていますが、その逆の立場である邦人のことは、まったく取り上げていません。リベラル主義の国であるカナダですら、外国人に対しての規制を厳しくしました。
 移民法の改定や留学生の規制は、いままで見たことのないぐらいの規制基準を上げて、お金を持っている人でないと、入れない・滞在できない仕組みにしてしまいました。(かつては料理人や車の整備士で、移民を取れていましたが、いまは移民法の改定でほぼ取れなくなりました。高学歴(4大卒・大学院卒)やハイレベル技術者(医者・薬剤師・エンジニアなど)でないと移民を取ることはできません。)

 さらに、外国人に対しての土地の売買を禁止しました。加えて、外国人が以前から土地を所有をしている場合は、新たな税を設けて(固定資産税にプラスした税)徴収する法律ができました。
 カナダ政府は、移住者と外貨資本に対してようやく動き始めましたが、「時はすでに遅し」で不動産高騰の規制にはなりませんでした。カナダ経済は、チャイナ・マネーの外貨を無くしては、国家の繁栄が出来ない体質になってしまいました。

 最近、バンクーバーではおかしな状態になってきています。中国系移民がお金を使わなくなってきたのです。中国系の繁華街は、かつての繁忙の面影はなく、年々さびれてきています。バンクーバーの2000年以降の経済体質は、チャイナ・マネーと留学生の受け入れで経済を回してきましたが、この2つが機能しなくなったことで、社会全体が副作用を起こしています。けっして、いい方向には動いていません。

―日本人の政治離れの危険性―

 日本の若い人たちは、政治に興味を持ち民族観と国家観をどこかで身につける必要があります。自分たちの就職先や生活を考えることも大切ですが、世界中で民族の大移動が起きていることを理解することも必要です。

いま、欧州や北米では何が起きているのか? 

 世界で起きている事実を政治レベルで考える頭を、持っていないとこれから生きていくのは難しいと思います。いま日本の若い人たちは、多くの国にワーキングホリデーや留学で、他民族と接触できる恵まれた環境にいます。ある意味、これほど恵まれた環境にいる民族は日本人だけです。
 いまのような日本人の感覚(グローバリズム・リベラリズム・平和ボケした思考)でいると、数年後には他民族に故郷が取られ、自分の将来が奪われるでしょう。
冗談のような世界が、現実になっていきます。

「性善説で世界は成り立っている」お花畑の世界は、嘘だと気づきます。

 1人1人が意識を変えていかないと、5年後にはどこかの県が中国の属国として、特別区のようなカタチになると見ています。地方自治を含めて、政治に関心を持って社会を変えていかないと、この国の10年後は存続できているか微妙であります。

令和5年末現在における在留外国人数について | 出入国在留管理庁 www.moj.go.jp

 出入国在留管理庁の過去10年のデートを見ていて、私がだした結論は、これから中国人の標的は日本国になったということです。中国人が日本人に帰化することで、選挙権と被選挙権を持つことができます。その後は、中国系日本人が被選挙権と選挙権を同時に行って、同胞に有意な政治に変えていきます。そのときに、日本人には不平等な法律を立案して、施行までさせていきます。そうすると、実質中国の奴隷社会の中で日本人が生きていくことになります。そこには、公平や平等ということ文字はありません。法の支配によって、日本人を牛耳る社会を中国人によって作られるからです。その危機が、目の前に迫っています。
(次回は、他民族がどのように、日本の領土を民族化にしていくかのグランド・ストラテジーについて書こうと思います。このプロセスでいけば、侵略や戦争をしなくて日本を占領することができます。)

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