歴史から抹消してしまった国防と国益 50
-全世界崩壊の分岐点-
トランプ前大統領への銃撃が起き、全世界に激震が走りました。安倍首相の3回忌を終えた直後に、同じようなことが起きていることに、偶然では片づけることの出来ない天の采配があると日本人には見えたと思います。幸いにして、トランプ氏は耳にかすり傷を負ったものの命に別状はありませんでした。銃社会の中で生きる人との違いが、映像を見ていてはっきりと知らされました。もし、日本人に危機管理という概念があったなら、安倍首相はご健在でいたかもしれません。トランプ氏の運の強さと一瞬の行動が延命につながり、アメリカの歴史も大きく変わり時代の転換点となるでしょう。
この事件で、応援をしていた聴衆の一人が死亡する悲劇になってしまいました。日本であれば、感傷的になって「可哀想」という言葉で、主催者を非難し人権問題があるとしてネガティブ・キャンペーンを連日メディアが報道し、本質をそらし前に進む力を止める動きをします。アメリカの凄いところは、感傷論だけで事件を見ず事実から包括的に報道をしていることです。そして、ひるまないトランプ氏と応援者たちの姿勢(勇気)を取り上げて、賞賛した報道をして、前に進めようとする力を持っていることです。そこから見えてくるアメリカ人の精神やアメリカ民主主義の本質が、日本とは違うことに気づきます。アメリカ社会は、銃社会を肯定しながら民主主義を続け、「人を殺傷する武器の保持」と「生存権と自由権(言論の自由)」の対極にありながら社会が成立しています。支援者が凶弾で倒れても、否定的に捉えるのではなく、それをプラスに捉えて未来に繋げる精神が根底にあります。
アメリカの銃社会と民主主義を理解するには、アメリカの国家観を理解しないとわかりません。その柱は、独立時の精神をひも解かないと、この銃社会とアメリカ民主主義を理解できません。アメリカの精神文化の特色は、ミリシア(militia: 市民軍・民兵)の価値観を誰もが持つことを許されていることです。それは、個人が国家権力に対してすら、銃を持って自分たちの自由を主張する権利を持っているということです。この国民精神は、アメリカ人の柱にあり合衆国憲法 修正第2条 「規律ある市民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた連携する権利は、これを侵してはならない。」と明確に記されています。アメリカ人の民族観と国家観の本質はここにあり、日本人が考えるデモクラシーとは、まったく違うというところにあることを理解しないといけません。
トランプ氏を銃撃した人は、ミリシアの精神があったかはわかりませんが、少なくても権力を握ろうとする者と反対する者の命を懸けた対決であったことは間違いありません。そして、トランプ氏は今回の選挙を命がけで挑んでいることを示しました。そして、トランプ氏を応援していた人たちも、不屈の精神で選挙に臨んでいます。
いま、日本では「もしトラ」とか民主党優位などとメディア・有識者は報道をしていますが、今回の大統領選は共和党対民主党という対立の枠を超えた選挙になっています。アメリカの政治が、大きくひっくり返る時代の節目になっています。2024年は、いままでの選挙とは異質なもので、アメリカの大きなダイナニズムが働いていて、過去との断絶をする力が動いています。アメリカの面白いところは、いままでの価値や既得権を否定して、新しいモノに変えてしまうダイナニズムの力を持っていることです。このダイナニズムは日本社会には無く、日本人はどちらかというと「相互の譲歩」とか「間を取って真ん中」という過去にひきずられて、中途半端な決断しかできず意志を持って、社会を前に進める力がありません。(日本は、いまだに大手メディアや経団連や医師会などの旧態依然の体制を維持しながら、未来に向かって進んでいません。)いまのアメリカを見ていると、日本とは対極にあり大きな力で過去のしがらみや権益を立ち切って、前に動かそうとしています。トランプ氏の姿勢を見ていると、旧態依然の既得権益(大手メディア・政治屋・ウォール街)をぶち壊し、アメリカ型の勤労精神とアメリカ民主主義を取り戻そうとしています。
なぜ、トランプ氏のような品格がない俗っぽい人にアメリカ全土で熱狂しているのか?
その理由は、アメリカの本来の姿に戻して欲しいという悲痛の叫びが、アメリカ全土に行きわたりダイナニズムとして動いているからです。
話しをリアリズムに戻しますが、トランプ氏の出現によってアメリカ政治が大きく変わりました。いままで民主党は、労働者や貧困者側を支持基盤に持ち、弱者に優しいリベラル色を強く出して政治をしてきました。そして、共和党は資本家や富裕者側の保守層を支持基盤にした政治をしてきました。これが、アメリカ政治の図式でした。しかし、トランプ氏が出て来たことでこの図式が大きく変わり、共和党が労働者や貧困層を取り込み、民主党から多くの党員が離れていきました。
その原因は、あまりにも民主党はリベラル色を強く出し過ぎて、自由を広げ過ぎたことでアメリカ人の価値判断を壊しはじめ、社会が壊れたことにはじまります。これまで民主党は、貧困者を護る政治をしてきました。いつからか、政治屋とメディアとウォール街が一体となって、人権ビジネスとリベラルビジネス(環境ビジネス)を作り、庶民は豊かにならない社会を作ってしまいました。特定の層にしか経済が循環しない仕組みになり、キャンセルカルチャーという歴史観や国家観がない、新しい価値観の下でリベラルビジネスをはじめました。古い慣習や宗教観を捨て、リベラル思想をすることが自分たちの幸せに繋がると推奨して、もの作りをしない社会にしました。そのおかしな社会は、有識者やマネーゲームや外国資本(地域別にするとワシントンDC・ウォール街・シリコンバレー)で商売にしている者だけに優遇をして、現場の労働者や地方が幸福にならない社会にしてしまいました。
いま共和党は、今までにない労働者層が増えて民主党を見限って、共和党に支持する人たちが増えてねじれ現象が起きています。日本の大手メディアや有識者は、民主党が優位であることばかりを報道して、トランプ氏をゲテモノのように扱っていますが、日本で報道されていることとは、まったく事実は異なっています。
民主党は、労働者層や貧困層の政治ではなく、政治屋とメディアと株式市場がセットにした都市型の政治をして、アメリカ社会を貧困にさせてしまいました。加えて、リベラル思想を広げ過ぎたゆえに、キリスト文化(ピューリタンリズム)を否定して、アメリカン・カルチャーを捨てた政治をしたことで、何が正義かが解らなくなってしまいました。その代表が、「Black lives matters」や「LGBTQ」の運動です。
トランプ氏が、「ラスト・ベルト(錆びついた工場)の復活」「アメリカン・ファースト」を挙げたのは、国内産業の復活であり、勤労精神と独立精神(経済的自立)を取り戻そうとする運動でもあります。中国資本やグローバル企業が、アメリカの経済の中心になり、アメリカが産業の空洞化になってしまいました。これによって、多くの人が働きたくても働けない国にしてしまいました。いまのアメリカは、上位10%の人が国の国富を70%以上保有して、下位50%の世帯は国の富の2%しか保有していない社会となっています。この状況に政治屋は、何もせず富裕層だけが肥大化していく、社会体制を放置してきました。トランプ氏は、これらの政治屋と既得権者との喧嘩をはじめたのです。
民主党政治は、クリントン政権から媚中政策をして、中国で安い商品を作りチャイナ・マネーをアメリカ経済にいれてしまいました。それによって、地方の生産現場は「ラスト・ベルト」になり過疎化が加速しました。

今回の大統領選は、図に示している経済格差の仕組をどこまで壊せるのか? 政治経験のない単身の狂気じみた喧嘩屋が、下位50%の人たちの心を掴んでディープステイトとのプロレスの第二幕がはじまろうとしています。第一幕は、2016年からでヒラリーとの対戦からはじまった第一次トランプ政権でした。結果的には、2020年に不正選挙と出鱈目な報道によって、認知症を持っている人を大統領にする奇怪な現象まで起きてしまいました。
今回の選挙は、もう一度アメリカン・スピリッツ「公平精神/Justice」で「独立精神/ Independence」に立ち返ろうという叫びであり運動でもあります。トランプ氏が注目されるのは、不公平の中で不屈の精神で闘っている姿に、アメリカン・スピリッツと重ねてアメリカ国民は見ているからです。いまのアメリカのダイナニズムは、アメリカ建国の精神を蘇らせています。