大菩薩峠へ。
二人は道を間違えて、塩山側を通る羽目になった。
それから1ヵ月半後の7月26日、山梨の甲府へ向かう。
雲に覆われていた富士だが、夕方には全体が見えるほど晴れていた。
そして、31日の夜。
そこへ行った二人に体調の変化が現れる。
身体を見ると、人が見える。
『我は武田信玄。富士の山頂、日本の最高地面。我の月、日の方へと。指差し方向、日の角度。富士、月、日との…。日光からの龍2匹、鳥と我は去り、昇る』
信玄の持つ剣の中に、まるで餡子が敷き詰められているかのように、のろいがビッシリと入っていた。
…これは呪いではないかもしれない。情報かも。これは持っていかないの?
二人の体調は戻り、眠り始めた。
私も眠った。