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#28 ポスト・グローバリズムのその先に向かって ~その1~


台風五号が長い時間をかけて日本付近を通過上陸し、大雨や暴風の爪あとを残したのちに台風一過の酷暑、と厳しい夏が続きます。

先週末に発表された改造内閣人事には、驚くことがいくつかありました。
新内閣に、いかにも、という売国行動を取ってこられている売国勢力の方がいたり、お父様の罪滅ぼしをされるかと期待してしまいそうな御仁がおられたり、過去に移民を多く受け入れる方針を採ってこられている方が復活されていたり・・・就任された以上は、日本のために最大限のことを実施していただきたいものと思います。
外務副大臣に佐藤正久参議院議員が就任されたことに、頼もしさを感じます。

野党では、細野豪志衆議院議員が民進党を離党し、都民ファーストの国政版となる「日本ファースト」という新党に合流するらしいという話題も出ています。いまは政治団体ですが、年内に新党立ち上げの予定らしく、五名以上の国会議員を抱えていれば、来年から政党助成金が受け取れる政党となります。民進党から鞍替えする議員が集まるのではないか、と囁かれるうわさどおりになるかもしれません。

年齢層の高い国民の大半は、テレビのワイドショーやニュース解説をメインに、地に落ちた新聞メディアの報道に出される内容を信じて、評価を投票行動につなげています。
偏った情報を元に判断したのでは、相当いい感じにねじれなければ、結果的にも正しい評価に結びつくはずがありません。
それでも一票は一票だというところに、民主主義の危うさがあると感じます。

日本人よりも日本人らしい愛日家といえる台湾の蔡焜燦さんがお亡くなりになりました。
台湾では「歌会」を毎月開かれていたとか。
私たちの年代で既に「歌を詠む」ということが、多くの国民の習慣からは、はずれています。私も日常的には歌を詠む習慣はありません。友人の中には趣味的に続けている方もいますが、きわめて少数です。
「歌を詠む」ということは、宮中では日常的になされていて、毎月歌会も開かれているはずですが、日本語のあり方を思えば、失われつつある「やまとことば」の日常への取りもどしとともに、今後復活させていきたいことだと最近よく思います。

知の巨人、渡部昇一さんも今年は鬼籍に入られましたが、日本のいまとこれからを、愛をもって見守ってくださる方々を相次いで亡くすのは寂しい限りです。
渡部昇一さんと、元駐ウクライナ兼モルドバ大使で現在DHCテレビでもご活躍中の馬淵睦夫さんとの対談は、大変興味深く読ませていただきました。

   『日本の敵 グローバリズムの正体』
   渡部昇一  馬淵睦夫  飛鳥新社  千二百四十九円+税

馬淵さんには多くのご著書があるようですが、下記の本はとても勉強になりました。

   『世界を操るグローバリズムの洗脳を解く』
   馬淵睦夫  悟空出版  九百円+税

数年前から一部ではよく指摘されてきたことですが、つぶさに見ていくと、いま世界で起きていること、そして日本においても長い時間をかけて着々と進行中の国難は、グローバリズムの波が押し寄せてきた結果、発生しています。

ポスト・グローバルの動きは、アメリカにおいて、トランプ大統領を誕生させ、イギリスにおいてEU離脱を実現させ、フランス大統領選挙ではルペン氏が思いがけない接戦を展開しました。
グローバルな動きを、「地球規模で行動する」といえば、なんとなくいい響きにはなりますが、実態はといえば、一パーセントの勝者(支配者)と九十九パーセントの敗者(被支配者)を作り、格差を広げています。
そうしたグローバリズムの凶暴さに気づき始めた市民が各国で立ち上がって、グローバリストとナショナリストの闘いが各地で激化しているのだと指摘されています。

各国の中央銀行や無国籍企業、軍産複合体の主要株主でもあるグローバリストは、世界のほとんどの先進諸国を、ほぼ手中にしています。
言語を統一し、関税をなくし、自由貿易を拡大し、規制改革を行って無国籍企業、軍産複合体が収益を上げやすくしています。

グローバリストは、国家にはこだわりを持ちません。
したがって、つきつめていけば、「国」や言語、伝統、文化などを特に大切にはしないということになります。
思考の背景にあるのは一神教の世界であり、世界をひとつにしてヒエラルキーを完全にしていく方向性をもっています。
言い換えればウシハク世界の完成形を目指しているといえるかもしれません。
我欲の追求にまい進し、常にお金や権力などのパワーで絶対的優位に立ち続けることに価値をおきます。

グローバリストは、「国境」をなくしたい人たちでもあります。
ワン・ワールドになれば、一%の人たちが九十九%を統治するのも楽ですし、世界を股にかける無国籍巨大企業にとっては非常にメリットが多く、有利になります。

「国境」をなくしたい人たちという意味では、グローバリストと共産主義者は共通しています。

中国共産党は、国境などなくして世界全体を自分の従者とするか支配下に置きたい、世界の主導権を自分たちの手にというのが目標という究極の唯物主義を示しています。

馬淵睦夫さんのご著書に詳しいですが、ユダヤ革命ともいえるロシア革命。
そして、そこから生まれた国際共産主義運動の中枢であるコミンテルン(共産主義インターナショナル、英語Communist Internationalの略称。第三インターナショナルともいう)は、むしろ、グローバル資本家の支援を受けて生み出されました。

ユダヤ革命ともいえるロシア革命に関して、伊勢雅臣さんが短くまとめてくださっています。

  国際派日本人養成講座
  No.1002 地球史探訪: 国際共産主義はグローバル資本が生み育てた
  http://blog.jog-net.jp/201704/article_6.html   

ちなみに、伊勢雅臣さんの日本の歴史教科書読み比べによると、東京書籍版中学歴史教科書では、ロシア革命はかなり美化された記載となっていて、日本共産党がコミンテルン日本支部として成立しているという事実なども隠されているようです。(育鵬社版との読み比べによる)

  No.1018 歴史教科書読み比べ(40): ロシア革命 ~ 日本が直面した共産主義の脅威
  http://blog.jog-net.jp/201707/article_9.html  

どこを向いても、日本が日本らしい道を進むには、なかなか厚い壁がありますが、これだけの難しい局面、いま日本で生かされている私たちには、それだけチャレンジのし甲斐もある状況である、と受け止めてまいりたいと思います。

平成二十九年八月十一日
阿部 幸子
協力 ツチダクミコ