Vol.543

死んだら終わり文明の終わり

この二千十七年の四月から、日本以外の世界でも、死者の霊界がこの世に重なる動きがはじまっているようです。
スターリンの時代のソ連邦の死者たちや、毛沢東の時代から今日まで続く、中国共産党の支配下での死者たちが、いま存在している人間たちの意識世界に、これから影響を与えはじめることになるのでしょう。
世界は、日本のほぼ二十年前の時空にあると考えてもよいようです。
アメリカが最先端だったのは、二千一年の九.一一までだったということが、やがて、多くの人間の常識となる日が近づいているといってもいいのでしょう。
アメリカ経済の嘘と、中国経済の嘘も、これからの世界の変動のなかで明らかになっていくはずです。日本が自由主義の資本主義国家であるということが、ある意味で嘘であることもこれからはっきりしていくはずです。
日本人は明治維新から今日まで、約百五十年間に渡って、ずっと嘘の世界で生かされてきたことに気づくと、ほんとうの維新が、これからはじまるということになります。
私たちは、何を百五十年もかけて学ばなければならなかったのでしょうか。
それは、聖書の神が自らのことを私は妬むものであると説明している通りの行動を、一神教文明は、歴史上で続けてきた結果、日本もまた、彼らがその文明下でつくり出したアンチ・キリストの象徴ともいえる、マネーを崇める人間グループの軍門に下ったのだという預言が成就したという現実です。
聖書は、その後に最後の審判のその日、その時がくるのだと伝えています。
精神学では、その審判の容器こそが人間なのだという知識をこの世に伝達していますが、このためには、縄文人から受け継いだ日本人の男系のD遺伝子(Y染色体D系統)が欠かせないのです。この日本人の秘密を今日まで、伝達する仕組みが、万世一系の天皇の統治という神話であったというのが、現在の人知の到達点です。
神知でいうと、多くの人間を殺して成立した文明は、必ず滅びます。
レーニンとスターリンのソ連邦は、七十二年で消滅しました。一千九百四十九年に成立した中華人民共和国は、二千二十一年にその七十二年目を迎えます。
私に与えられている、はたらきの期間には、二千二十二年という数字がありますが、これからの数年間が、日本にとっても、世界にとっても正念場になることだけは間違いがないようです。
日本は、過去二十年間、ほとんど経済成長をしていません。
GDPは約五百兆円のままです。ところが、政府の支出は増加して、一般会計の年間予算は、ほぼ百兆円です。このほかに、特別会計といわれるものがあり、その規模は約二百兆円だといわれています。GDPの約六割が政府支出なのです。すくなくともこの国の主人は、資本家ではありません。
一般の日本人は、企業の活動や投資が、マクロ経済を動かしているという幻想にいまだにとらわれていますが、日本国全体が巨大な経済活動をしている生き物のようなものなのです。
そして、敗戦後七十二年目にして、この日本国自身が世界最大の債権国として存在しています。最大の債務国はいうまでもなく、アメリカです。
すこし頭を働かせれば、戦争で負けて、いまも心理的には、被占領下にある日本という国は、自覚さえ持てば、完全にアメリカと対等に交渉できるポジションをすでに得ていることがわかります。死んだら終わり文明のひとつのシンボルが現在の中華人民共和国だとしても、アメリカ文明もまた、多くの先住民であるインディアンを殺したという負の遺産を解消しない限り、滅びの道を行くことがひとつの神理として示されています。
明治時代の再現のように、いま、半島と大陸において日本の危機につながる何かが起きようとしていますが、これもまた、天の定めたプログラムなのかもしれません。

二千十七年四月六日 積哲夫 記