たましいの反乱

九鬼文書という古史古伝に、かつて、鬼が大いに増えて、この地上が闇に覆われたとの記述があります。人と鬼は、共存していた過去があるのかもしれませんが、かねてより、予告していた、日本史に封じられた鬼のデータが、これから人間世界に出てくる用意が整ったようです。
私は、そのタイミングを、子供たちに人気の漫画「鬼滅の刃」の全巻が発行される二千二十年の年末とみていたのですが、それより早まり、この八月ぐらいには、この世に鬼が帰ってくるということになりそうです。
九鬼文書が、くかみもんじょと読まれるように、漢字伝来前の日本の鬼は、かみといわれていたのかもしれません。そのかみが、大陸の鬼神という死霊のようなものに置き換えられるプロセスに、日本史の大きな闇が隠されているというべきなのでしょう。どちらにしても、これが出なければ、予告されていた大どんでん返しは起こり得ないのです。
いまの日本の子供たちに熱狂的に支持されている「鬼滅の刃」のストーリーが、精神界の側から重要ということではなく、鬼という存在、そのものへの興味の高まりが、いまの日本に生まれている子供たちのたましいの中の何かを覚醒させることに重大な意味があるというのが、現時点で、私の理解しているところです。
では、この鬼のデータの出現によって、何が起きるのか。
いま、この日本列島上に生きている日本人のたましいは、原則的に、ふたつのグループに分けられるというのが、私の認識です。
それは、戦後教育を受けた、団塊の世代を中心としたグループと、千九百九十一年のりんご台風によって示された、扉が開いた後に生まれたグループです。
いまの日本をコントロールしているのは、ポスト団塊の世代ですが、彼らもまた、六十年安保や七十年安保といった大学生を中心とした左翼運動のイデオロギー的洗礼のもとで、経済中心の日本のために、唯物論を信奉する人間グループの政、官、財、それにマスコミという権力基盤に何の疑いも持たない日本人として、今日まで生きてきました。
これまでもお伝えしてきたように、団塊の世代は、私にいわせると、最後の審判の時に、左に分けられる人間グループの代表的なたましいの集合体で、そうしたたましいは、闇の世界を拡大させるために、その罪の自覚もないまま、死にゆく運命というのが、私の見立てです。
一方で、千九百九十一年以降に、この世に生まれたたましいは、その親の世代や、さらに、その親の親の世代とは、別のレベルのたましいを与えられています。彼らは、学校教育のなかで、唯物史観という、無神論に根ざすイデオロギーの洗礼を受けながらも、どこかに違和感を感じながら、今日まで生きてきた人間グループです。その違和感をつきつめていく、少数の突破者が現われて、この戦後の日本社会の構造を変えていくというのが、精神学の知識から推測する、これからの日本の姿だといえます。このことが、明治維新よりも、面白い時代がはじまるという、私がくり返しお伝えしていることの根拠となっています。
はっきりいって、いま発言しているような、右や左の知識人レベルの知では、これからの時代に対応することはできません。ここから先の世直しの人材は、神や神々という上位に存在する意識体とダイレクトに結ばれる思考回路を得たものだけなのです。
そこでは、これまでの社会にあった、イデオロギー的な党派の運動や、さまざまなタイプの宗教団体が展開しているような、ある種の大衆の洗脳活動などでは、つくり出せないエネルギーを人間は見ることになります。
そのひとつの準備が、いまの若い世代の潜在意識とでもいうべき領域での、いままで沈黙させられていた、たましいという領域でのはたらきかけを起動させる仕組みの用意です。私は、それを、人類史上、はじめてのたましいの覚醒だと考えています。別ないい方をすると、これまでの歴史を精算するための、たましいの反乱といってもいいのでしょう。
この動きは、世界各国でこれから本格化しますが、そのモデルとなるのが、この日本なのです。
青少年、または、子供たちの潜在意識が、正しいもの、正義というものに対して、大人たちの抑圧が加えられて、この世が、不義と不正に満ちた闇の社会とされてきた歴史に光を当てるようになります。その覚醒がはじまると、光を当てられた闇は、その正体を現して大暴れをはじめると考えてください。それは、ちょうど、いま長江という大河が、人間のつくった堤防をいとも簡単に越えて、人間社会を水底に沈めるような天変地異を生じせしめるある種のエネルギーを発動させるのです。そのムーブメントに、浅はかな人知のパワーで対抗するのが、現行の文明の限界です。天が見限った人間社会には、亡びしか残されてはいないのです。

二千二十年七月二十三日 積哲夫 記

 


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