「ネットワークの考察」

インターネットを介し、サーバ上のデータを閲覧するということは、向こうへもネットワークを通じて影響を及ぼせるということになるのではないかと思い至った。データは物理的には電磁気や電子の形で記録されているが、そこに訪れた人の想いが乗る可能性はないだろうか。
そう思ったのは、少し気になって婦人科疾患の調べ物をした後、生殖器系のあたりに痛みを感じて下腹部が辛くなったから。
仕事終わり、電車のシートにぐったりと座って浄化と上昇の言葉を口の中で唱えると、真っ暗闇の中、痛みがある部分から、大量の人間の影だか霊だか分からないものが飛び出していくビジョンがあった。しばらく上昇を続けていると、痛みは嘘のように和らいでいった。――やっぱり、何らかのエネルギーの影響で感じる痛みだったらしい。健康に疑いのあるような症状には覚えがないので、おそらく体を冷やしたか、そちらの方面のどちらかだろう、とは思ったけれども。

こんなにたくさんの影を呼び込むような要素に心当たりがなかったが、頭に浮かぶのは調べ物をしたときに見ていたインターネットのサイトだった。あるいは先日昼間にネットワーク越しに聞いた健康セミナーの女性講師が何かを持っていたかもしれない。人や何かに原因を求めるのは気が進まないけれども、普段の生活で感じないものであれば、それぐらいしか最近の心当たりがない。

インターネットに蔓延している悪魔的なエネルギーの危険性について考えていると、誰かが口を開いた。

例えばスマートフォン端末にアプリを入れてサービスにログインすると、そのアプリのサービスを提供しているサーバとの「口」が開く。このサーバと端末の情報のやりとりを通して、サービスの利用者との情報系やエネルギーの通り道が精神の場にも形成される。そう伝えてくる。これは、たぶんそう仮定しても構わないかもしれない、と考えながら続きを聞く。イワトが開いてエネルギーが噴出するのと同じようなことが起こる。ネットワークにも、エリアがあり、サーバやサービスごとに一つの界を形成しているようだ。これまでの精神学の学びから推測すると、まずそこは一種の地獄界ともいえるのかもしれない。
人がそうと知らず残した想いのエネルギーは、残念なことだが、取り入れたときにろくな経験をしたことがない。処理することができなければ、人の脳と身体を破壊するほどのストレスとなる威力を持っていることは、この身を以て経験しているし、実際に誰もがそれで壊れていくのだろう。おかしな事件が立て続けに起こるのは、このエネルギーに知らずに日々暴露されていくから、ということも手伝っている可能性もありそうだ。
誰かの中にあった闇が、その他大勢に伝播し、危険因子として別の誰かの中で育っていく。悪魔的な性質が人間の中で力を持ち始める。これが作る心の囁きに人生を明け渡せば、行く先は地獄。そうしなくとも、このエネルギーにやがて人は殺され、闇の供物になっていく。どちらを向いても厳しい現実だろうか。
己の中に取り入れる情報でさえ、浄化力を持たなければ、危うい時代に入っているらしい。正常なセンサーを持っているものは、無意識のうちに情報をシャットアウトしだすかもしれない。

危機的な状況なのに、対抗する術は、ここにしかなくて、限られた人しか、その事実を知らないのだ。