言葉の知から

私がテレビを見ていると、それにかぶるように旦那が新聞などを読み上げる。
私は聖徳太子のような、いい耳を持っていないので、どちらかをチョイスしている。
そしてそれ以外をシャッターを下して、まったく聞いていないことが多い。
「で、なんだったっけ?」
と改めて聞いている。

そう言えば、私はよく聞き役になる。
旦那は富士山周辺へ行って帰って来ると、まことによくしゃべる。
後輩からでも「年上なんだけど、言い易い」とよく話を聞かされる。

「ラジオで聞いたんだけどね。とても優秀な介護福祉士がいてね。地震のあと、居てもたっても居られず、震災の地へボランティアへ行ってね」
「ふんふん」
「その人の言葉はすごくてね。(震災前から)寝たきりのお爺さんに向かって、『あなたは、立てるわよ。立ちなさい』って言ったらね、立って歩けたんだって!みんなびっくりしちゃって」
私は思わず、つぶやいた。
「イエスみたいな」
「言葉って力があるんだよ」
「うん」

とある商店のレシートを集めて、合計一万円分になったら、三角スピードくじを引ける抽選がある。私は旦那に任せている。当たると、大喜びをして、とってもリアクションが大きいのだ。私のように、当たってもはずれでも、「ああ」と、淡々としていては店の人も面白みがないだろう。
「ぜったい当たる」
そう言いながら旦那が箱の中から一つを取り出して、くじを開けると、「キムチ鍋のスープと干しうどん」が当たった。
これはさずがにすごいと思った。
「言葉には力があるんだよ」
「そうだね」
幾度となく、やってしまう。私のネガティブな言葉の響きにも、気を付けなければいけないなと思いました。

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