2の巻 <神さまとは>

時が過ぎ、1999年3月。
知人のHさんから、Sekiさんは神さまのことに詳しい不思議な人だよ、と聞いた。ワタシの両親は、ある宗教に熱心で、ワタシにも教会に行くようにと、いつも誘ってくる。子供の頃は、両親に連れられて、教会にお参りもしていたが、自我が目覚める時期から少しずつ、どうも宗教というものが信用できなくなり、お茶を濁してその誘いをかわしていた。Hさんのことばになぜか、宗教や、その辺りのことをSekiさんに聞いてみたいという、強い衝動に駆られた。
初対面での号泣事件があったので、怖いと思う反面、知りたいという関心も強く、どうしようかと1日悩んだ。
意を決して、電話をかけてみた。

ワタシ「お忙しいとは存じますが、ご教授願いたいことがございます。お伺いさせていただきたいのですが、宜しいでしょうか?」
Sekiさん「いいよ。いつくる?」
ワタシ「今からお邪魔しても宜しいですか?」
Sekiさん「はい。どうぞ。」
ワタシは、恐るおそる、Sekiさんに会いに行った。

ワタシ「Hさんから、Sekiさんは神さまに詳しいと伺いました。ワタシが昔から疑問に思っていることなのですが、世の中には数々の宗教があります。それぞれの宗教にそれぞれの神さまがいるという考えは、間違っているのではないですか?ワタシは、神さまというのは、ひとつしかなく、それを様々な方向から見て別の神さまとして表現しているだけなのではないのかと思うのですが、違いますか?」
Sekiさん「それは、違う。宇宙2つ分違うからね。まあ、そのうち分かるようになるだろう。」
宇宙2つ分って。・・・どういう意味?

Sekiさん「ちょっと、手、出してみて。」
Sekiさん「目を閉じて。」
占い師に手相を見てもらうように手を出して目を閉じた。
何か手のひらが熱くなったような気がした。

Sekiさん「はい。目を開けて。何か感じた?」
ワタシ「気のせいかもしれませんが、手のひらが熱くなって、自然に手が浮き上がっていくような感じがしました。」
Sekiさん「まあ、最初はそれくらいでいいだろう。」
いつも、これ以上は短くならないくらいの簡潔な文章で、答えがある。これだけのことばで理解しろというのは、無理に決まってる。
一体どういう意味?ワタシは超能力者じゃないって!

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