Vol.588

新アンチ・キリスト

この二千十八年の二月に入って、私の周囲には、かつてあったアンチ・キリストのエネルギーとはまた別の、光に反する邪悪な人間の思いのエネルギーが集まりはじめています。
私は、人間の姿、形をしていますが、笑い話で宇宙二つ分、この人間の世とは離れていると、お話ししてきました。そして、聖書が予告した救世主というのは、ひとりひとりの小宇宙を救う、ひとりひとりの人間なのだということもお伝えしてきました。ところが、いまの世界で、この私の知識は、現行の資本主義体制と、その鬼っ子である共産主義体制を終焉に到らせるものなので、人間世界全体の闇のエネルギーによる封印対象となっています。それらは、人間の無意識のエネルギー領域での集束と投射として、光の側に行こうとする人間の意識を闇の底に引きずり込むはたらきをします。
正しく精神学を学んだ人間なら、そのリスクを知っていますが、いざ自分が、そのエネルギーにさらされると、その人間の意識上に、アンチ・キリストというか、アンチ・精神学の思いが芽生え、増幅されるという試練を体験することになります。これが、ある意味、この時空の法則なのです。
そして、この邪悪な人間エネルギーと、この世の富がセットになっているという現実世界を理解すると、ほとんどの人間は、自分の弱さに一度は絶望します。その追体験があって、はじめて、この人類の不幸な学びの歴史が、自分のたましいの覚醒のために必要なものとして、過去に置かれていることに気づくのです。それは、歴史を、現在の価値観で、常に置き換える習慣を持つ、日本以外の文明圏では、学びようのないものだといえます。
いまあるアメリカによる世界支配の構図は、コロンブスによるアメリカ大陸の発見という、キリスト教による世界侵略のひとつの結果として、現出したものであり、そのアメリカは、大日本帝国に勝利して、次には冷戦によって、旧ソ連邦を打倒し、いまは、自分が育てた共産中国というモンスターに対峙しています。
黒船というものが、このクニに来訪した時点で、アメリカはまだ大国ではありませんでした。その後、太平洋の覇権を、日米は争いますが、ハワイ王国がアメリカの州になるに到って、その次に吸収されるのは日本という運命は、ほぼ、定まっていたのです。この地政学的な歴史観を持たなければ、いまの世界情勢は理解できません。
精神界のデータによれば、アメリカは日本を征服することによって、終わりのはじまりとなり、戦前の日本が躓いた半島と大陸で、同様の失敗をすることになっています。たぶん、そのプロセスで、いまの世界の支配グループがつくり出す、アンチ・キリストの勢力がさらに強大化して、聖書の終末の様相を見せるのでしょうが、それらは、すべてフェイクです。
これからは、たぶん、正と邪というより、ファクト、つまり真実と、フェイク、つまり偽物の戦いが、サイバー空間ではじまるのです。
精神界は、いま進行中の仮想通貨の問題を、やがて来るであろう、新しい光の経済の入門編の連想ゲームとして見るようにと、私に伝えてきています。
いまの仮想通貨は、人間のつくり出したものです。そして、いままでの地上のすべての富は、人間の欲望から生み出されたものです。さらに、この地上の富は、精神界から見れば、価値のないものと扱われてきました。
ところが、もし、光の経済というものが、この地上に現われて、人間のひとりひとりのたましいの成長に寄与するものになったとしたら、どうでしょうか。
私は、そこで、マネーの失敗作としてのバチカンが売った免罪符というものがあり、もしかすると、未来の道を開くものとして、日本の伊勢講で知られている無尽というものがあるのかもしれないと考えています。
通貨としての信用の根拠が、物質の金や、国家というものではないという未来があるとしたら、人間のたましいが目指す真実の天国の門しかないのではないか…。
考えてみることで、人間はマネーから自由になっていくはずです。

二千十八年二月十五日 積哲夫 記