vol.533

新時空

ことしは、精神界のスケジュールでいくと、ミロクまたはミクニの二年ということになっています。このことは、たんなる呼称の区切りではなく、この物語が進行する時空と、何も変化しない時空という、並行宇宙が出現したことを意味しているようです。それを私に教えてくれたのは、古き日本の神々のなかで、この進行中の物語に役割を担う神格の神社には、神の光が宿っているのに対し、役割を終えた、または、もともとの主宰神をすり替えた神社では、空家の状態であることが、普通の人間にも、はっきり伝わりはじめるという変化が、日本中で進行しているという事実です。
二つの道に別れた、並行宇宙は、この先に再び交わることがないと、普通は考えますが、いまは空虚な神社にも、やがて光がかえってくることもあるという精神界からの解説もあり、未来は、確定しているわけではないようです。
このことは、ここから先は、神知と人知を融合した新しいタイプの人類が、つくり出す世がくるという、私の出発点となった啓示または直感が現実になったことも示しています。
精神学の立場から、いまという時代を考えると、今年のトランプ大統領の登場を導いたのは、実は、わが国の安倍首相の再登板であり、その首相が前回退陣したタイミングで、安倍晋三という人物を復活させるよう、ある精神学協会の会員にはたらきかけた存在があり、結果として、現在の日本と世界の姿があるというのが、古くからの会員の共通認識です。
このはたらきかけのもうひとつの象徴が、今上陛下のご意志の表明であり、平成の世は三十年で終わることが、人間世界では決定されているようです。
この人間の世が、別の時空に移行したということは、この国に置かれていた日本のしくみというものが、現実に発動し、これからの日本人の歴史観や価値観といったものが、半島や大陸とは別なものであることを日本人自身が確認し、千九百四十五年のアメリカ戦での敗北とその後の洗脳からも解放されていく未来への扉が開くことを意味しています。
敗戦後の日本で、東京裁判という法の正義に照らして恥ずべき私刑を実施したアメリカが、広島と長崎の民間人犠牲者の数に対応する殺傷行為を日本軍がしたことにする事件として設定したのが、南京事件であり、それは当時、その南京を首都としていた国民党政府の軍による自国民の虐殺の責任を、日本軍に押しつける物語の捏造であったことは、その時代を生きていた中国人の常識だったはずです。
歴史上はじめて、他国に占領された日本人は、それから七十二年の時間を、明治維新から敗戦までの約四分の三世紀を侵略者として教育され続けてきましたが、どうやら、それがアメリカ独立戦争、フランス革命からボルシェビキのソ連、中国共産党の台頭という一連の動きの主体となったある種の人間グループの価値観の移築であったらしいと気付きはじめたのです。
なぜ、いまこの気付きがあるのか、を考えてみてください。
精神学を学んだ人間なら、いまの世界を事実上支配している一神教に由来する悪魔を処理できるのは、そのエネルギーの正体を知っている人間だけだということを知っているはずですが、この聖書的な最後の審判の舞台として用意されたのが、日本列島であり、その列島上で生きている、ひとりひとりの人間の小宇宙の内部なのです。
残念ながら、このためには、日本語脳という精神界のエネルギーを正しく言語化する能力を隠し持つ、私たちの脳と体の光の情報系を開花させる必要があり、日本列島で育った人間以外にはその役割は担うことができません。
天皇家を中心として、伝承されてきた日本文化のなかにこそ、精神界の情報を人間界に移す、日本語脳の開発の秘密が隠されていたのですが、このタイミングで、この秘密の開示が急速に進んでいます。
これからの世界の創造力は、この言葉にあるのです。
トランプ大統領は、成功しても失敗しても、アメリカの世紀を終わらせることになるはずです。その先の希望が、日の本にあるというのが日本人の意識の表層にあらわれはじめるタイミングが、二千十七年という「いま」なのです。

二千十七年一月二十六日 積哲夫 記